NO END SUMMER

角松敏生7枚目のシングル「NO END SUMMER」は、1985年8月5日にリリースされた、夏の終わりを感じさせる名曲です。アルバム『GOLD DIGGER～with true love～』に収録された同名楽曲をシングルカットしたもので、アルバムバージョンとは異なるテイクを採用している点が特徴的です。特にエンディング部分が伸びやかにアレンジされ、よりドラマチックな仕上がりとなっています。

このシングルには、A面に「NO END SUMMER」、B面に「YOU'RE NOT MY GIRL」が収録されています。「NO END SUMMER」は、その後も数々のベストアルバムに収録され、さらに2012年にはリメイク・ベストアルバム『REBIRTH 1～re-make best～』でセルフカバーバージョンが発表されるなど、角松敏生の代表曲として、長きに渡り高い人気を誇っています。バラード・ベスト・アルバム『T's BALLAD』には、ファンのコーラスが加わったバージョンが収録されており、ライブでも頻繁に演奏されるなど、多くのファンに愛され続けている楽曲です。

カップリング曲の「YOU'RE NOT MY GIRL」は、このシングルでしか聴くことができない貴重な楽曲でした。しかし、後にシングル「THE BEST OF LOVE」のカップリングとして「POWERFUL REMIX」が収録され、別の形で再び脚光を浴びることになります。この楽曲もまた、角松敏生の音楽性の幅広さを示す一曲と言えるでしょう。

両A面とも、1981年から1987年までの楽曲を網羅したベストアルバム『1981-1987』にもリテイクバージョンが収録されています。これは、角松敏生が自身の楽曲を改めて再構築し、新たな魅力を付加したバージョンであり、長年のファンにとっても新鮮な体験となったことでしょう。

「NO END SUMMER」は、夏の終わりの静けさと切なさを繊細に表現した、角松敏生ならではのバラードです。伸びやかなメロディーと、どこかノスタルジックな雰囲気を醸し出すサウンドは、聴く者の心を深く揺さぶります。一方、「YOU'RE NOT MY GIRL」は、よりアップテンポで力強い楽曲となっており、角松敏生の多様な音楽性を垣間見ることができるでしょう。

両楽曲とも作詞・作曲・編曲は角松敏生自身が行っており、彼の音楽に対するこだわりと高い才能を改めて感じさせてくれます。担当ディレクターには岡村右氏が名を連ねています。

リリースから年数が経過した現在でも、「NO END SUMMER」は多くのリスナーに愛され続け、角松敏生の代表曲の一つとして、その名声を不動のものにしています。この楽曲が持つ普遍的な魅力は、時代を超えて人々の心を捉え続けることでしょう。シングルとしてのリリース、そしてアルバム収録、更にはリミックスやセルフカバーなど、様々な形で存在し続ける「NO END SUMMER」は、まさに角松敏生というアーティストの軌跡そのものと言えるかもしれません。

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