NTTクレド

NTTクレド（株式会社エヌ・ティ・ティ・クレド）について

NTTクレドは、かつて存在した日本の不動産開発会社です。NTT（日本電信電話株式会社）が保有する遊休地の有効活用を目的として設立されました。

概要

1989年7月11日、当時のNTT中国支社（現在のNTT西日本中国事業本部）が「エヌ・ティ・ティ・中国不動産株式会社」として設立を発表しました。同月20日に会社が設立され、8月1日から営業を開始。これはNTTが各地に設立した不動産会社としては8番目にあたります。

資本金は6億6600万円で、NTTが全額出資しました。本社はNTT基町ビルに置かれ、事業内容はNTT関連の不動産の取得、設計、施工、ビル管理など多岐にわたりました。設立目的は、NTTが保有する資産の有効活用でした。当初の社員数は25名で、1994年度までに300名まで増やす計画がありました。社長には当時のNTT中国支社長が就任しました。

事業展開の初期段階では、以下の4ヶ所を中心に進められました。

NTT基町ビル（現在のNTTクレド基町ビル）
中国資材センター跡地（現在のNTTクレド白島ビル）
岡山中営業所（現在のNTTクレド岡山ビル）
山口配送センター跡地

NTT中国不動産として最初の施設となるNTTクレド白島ビルは、1990年9月に着工し、1992年4月に開業しました。続いて、NTTクレド基町ビルが1991年3月に着工、1994年4月に開業しました。そして、NTTクレド岡山ビルは1997年春に着工し、1999年2月に開業しました。

社名の「クレド」は、「Chugoku Real Estate Development」（中国地区の不動産開発）の頭文字から取られました。この名称は、NTTクレド白島ビルの完成時に「NTT-CRED白島ビル」と名付けられたのが始まりで、後に完成したNTTクレド基町ビルでも使用されました。その後、1994年に社名も「株式会社エヌ・ティ・ティ・クレド」に変更されました。

本社所在地は、当初広島市中区基町6-77に置かれましたが、1992年にNTTクレド白島ビルがある広島市中区東白島町14-15に移転。1994年には広島市中区上八丁堀6-65に移転し、その後、再び当初の本社所在地である広島市中区基町6-77に戻されました。

1999年4月には、NTTクレドは他の地域会社4社（NTT東海不動産株式会社、NTT関西建物株式会社、NTT九州不動産株式会社、株式会社NTT北海道エステート）と共にNTT都市開発に吸収合併されました。現在、これらの施設はNTT都市開発によって管理されていますが、「クレド」の名称は施設名として引き続き使用されています。

年表

1989年7月11日：NTT中国支社が「エヌ・ティ・ティ・中国不動産」の設立を発表。
1989年7月20日：「エヌ・ティ・ティ・中国不動産株式会社」として会社設立。本社は広島市中区基町6-77。
1989年8月1日：営業開始。
1990年9月：NTTクレド白島ビル着工。
1991年3月：NTTクレド基町ビル着工。
1992年4月17日：NTTクレド白島ビル開業。
1992年中：本社をNTTクレド白島ビル所在地（広島市中区東白島町14-15）に移転。
1994年4月22日：NTTクレド基町ビル商業棟開業。
1994年4月25日：NTTクレド基町ビル宿泊棟開業。
1994年中：社名を「株式会社エヌ・ティ・ティ・クレド」に変更。
1994年中：本社を広島市中区上八丁堀6-65に移転。
1996年中：本社を広島市中区基町6-77に再度移転。
1997年春：NTTクレド岡山ビル着工。
1999年2月：NTTクレド岡山ビル開業。
1999年4月1日：NTT都市開発に合併。

主な施設

NTTクレドが開発した主な施設は以下の通りです。

1. NTTクレド白島ビル
2. NTTクレド基町ビル
3. NTTクレド岡山ビル

また、山口配送センター跡地には、1992年4月にスポーツセンター「ハロースポーツプラザ山口」が整備されました。その後、コナミスポーツ&ライフに営業譲渡されています。

その他、1998年には広島市南区宇品に「ヘルシーネット」が整備されました。

参考資料

『広島会社手帳』（広島経済リポート編、株式会社広島経済研究所） 各バックナンバー
『広島企業年鑑』（株式会社経済リポート）各バックナンバー
『中国新聞』（中国新聞社）各バックナンバー

外部リンク

* NTT都市開発株式会社

もう一度検索