Natural Menu

アルバム『Natural Menu』の概要



来生たかおの4枚目のオリジナルアルバム『Natural Menu』(ナチュラル メニュー)は、1979年にリリースされました。本作は来生の音楽的な成長を示す重要な作品とされています。このアルバムは、トーストやサラダを並べたダイニングテーブルに佇む来生の姿が印象的なジャケットが特徴で、ジャケットの撮影は新婚時代の自宅で行われました。アルバムタイトルが示す通り、音楽や食事、日常の生活を結びつけた一つのひとつの作品となっています。

アルバムには、三浦友和藤竜也、紺野美紗子が出演した映画『黄金のパートナー』(東宝1979年)の挿入歌が収められています。ただし主題歌である「そして、昼下り」は収録されておらず、こちらは後にリリースされたベスト・アルバム『BIOGRAPHY』に含まれています。興味深い点は、来生がこの映画の音楽を同時に担当していたことで、彼自身もエンディングに登場するシーンがありましたが、本編とは関わりのないピアノ演奏のシーンでの出演です。また、アルバムの帯ではファンクラブの設立が告知されており、ファンとの交流の機会を示唆しています。

復刻盤と各年のリリース


アルバムは、いくつかの復刻盤もリリースされています。

各復刻盤では、アルバムタイトルの表記は異なる場合がありますが、全般にわたって「NATURAL MENU」というタイトルが使用されています。これにより、多くのリスナーに愛され続けています。

収録曲


アルバムには多彩な曲が収録されており、歌詞はすべて来生えつこが手がけています。以下に主な収録曲の概要を示します。
  • - ハート・ブレイク・ウェイブ:心の痛みを描いたメロディの楽曲。
  • - あなただけGood Night:ドラマ『見知らぬ恋人』の主題歌として知られ、合唱で知られる作品。
  • - 暗闇にさよなら:かとうはつえへの提供曲。
  • - ムーン・ライト・スウィム:月明かりの下での幻想的なシーンを描写。
  • - 夢のトライアル:映画『黄金のパートナー』の挿入歌です。
  • - 終止符:来生自身の恋愛観が込められた楽曲。
  • - 潮風のソネット:映画の挿入歌でもあり、自然を愛でる情感を込めた作品です。

参加ミュージシャンとスタッフ


本アルバムには、多様な才能が集結しており、プロデューサーに多賀英典、ディレクターには本間一泰が名を連ねています。録音エンジニアには高城賢が起用されており、音質へのこだわりも感じられます。また、アルバムに参加したミュージシャンやスタッフ、その成果としての楽曲には、来生の世界観が色濃く反映されています。

このアルバム『Natural Menu』は、以来多くのリスナーに愛され続け、来生たかおのシグネチャーとも言える一作品です。音楽と日常の風景を巧みに融合させたこのアルバムを通じて、彼自身が描く「音の印象派」を味わってほしいと思います。

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