Negai☆″

Negai☆″（ねがい）について

Negai☆″は、創価大学によって設計された超小型人工衛星で、CubeSatの一種です。この衛星は2010年5月21日に、金星探査機あかつきと同時にH-IIAロケットによって宇宙に送り出されました。打ち上げから約20日後には大気圏に再突入し、燃え尽きる運命にありました。

メインミッションとプロジェクトの意義

Negai☆″の主要なミッションは「子どもの夢、応援プロジェクト」というもので、子どもたちの夢をサポートすることを目的としていました。このプロジェクトは、赤ちゃんの名前や子どもの夢を事前に募集し、それをマイクロフィルムに転写して衛星に搭載するというものでした。これにより、子どもたちの持つ未来への希望を象徴する流れ星をこの衛星が演出することを期待していました。

また、衛星内部にはFPGAを利用した回路を搭載しており、技術的な挑戦として小型化と冗長性の実証を行いました。これにより、衛星の効率化や、将来的な技術の進展につながる研究へとつなげることが期待されたのです。

地球の静止画像の取得

Negai☆″は、大気圏再突入までの20日間に地球の静止画像を取得する計画も立てていました。衛星からは地球が写っている部分を切り抜いてJPEG形式で圧縮して地上に送信することが試みられ、創価大学、八丈島、石垣島の3つの受信局を通じて受信を行いました。

打ち上げの状況と運用

衛星が搭載されたH-IIAロケットの17号機は、当初2010年5月18日の打ち上げが予定されていましたが、悪天候のため延期され、最終的には5月21日6時58分22秒（JST）に発射されました。打ち上げ後、通信にはアマチュア無線帯が使用され、地上局では電波の受信が確認されました。画像の取得成功報告もありましたが、計画通りの地球撮影は果たせませんでした。

衛星は当初の20日間を超えても軌道に留まり続ける状態でしたが、6月19日を最後に電波の受信ができなくなりました。その後、創価大学などの地上局は2010年6月24日に衛星の運用を正式に終了し、最終的には6月26日頃に大気圏に再突入し、消滅したと推測されています。

結論と影響

Negai☆″は短期間であったものの、未来の子どもたちの夢を形にする試みとして、創価大学の技術革新と夢を託ける重要な象徴となりました。プロジェクトは科学技術の発展や宇宙研究にも寄与する要素を備えており、今後の宇宙衛星開発においても影響を与えるものと期待されています。今後、このプロジェクトの成果がいかに活かされるかに注目が集まります。

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