Nokia E61

Nokia E61は、ノキアが開発したW-CDMA/GSM方式に対応したスマートフォンです。日本では、2006年12月25日にノキア・ジャパンからNokia E61スタンダードバージョンとして発売されました。当初はNokia E60との同時発売が予定されていましたが、E60の発売が見送られたため、E61のみが発売されました。また、ソフトバンクモバイル向けには、カスタマイズされたSoftBank X01NKが2007年4月26日に法人向け端末として発売されました。

スペック

メッセージング機能として、SMS、MMS、プッシュ型電子メールに対応したE-mailクライアントを搭載しています。内蔵ブラウザは、WAP 2.0、XHTML、HTMLに対応しており、Java ME MIDP 2.0、CLDC 1.1をサポートしています。

特徴

E61は、幅広の筐体に横長の画面とQWERTY配列キーボードを備え、PDAのような外観が特徴です。ビジネス利用を想定した機能が豊富で、Microsoft Office文書の閲覧・編集、VoIP（Voice over IP）機能、セキュリティ強化などが搭載されています。カメラは搭載されていないため、テレビ電話で自分の映像を送信することはできませんが、テレビ電話の発着信自体は可能で、相手の映像を見ることができます。

スタンダードバージョンはSIMロックがかかっていないため、多くのキャリアで使用できます。日本国内ではFOMAおよびSoftBank 3Gのネットワークで使用可能です。ネイティブアプリケーションのインストールに関しては、デフォルトではSymbianの認証を受けた電子署名付きのアプリケーションのみがインストールできますが、設定を変更することで、自己署名証明書や開発者証明書で署名されたアプリケーションもインストール可能です。RealPlayerがプリインストールされており、アプリケーションを追加することで、OfficeやPDFファイルの閲覧も可能になります。

ノキア・ジャパンのスタンダードバージョン機種としても、日本国内で発売された機種としても初めてのGSMクワッドバンド・W-CDMAデュアルモード対応機種です。海外では、この機種をベースに2メガピクセルカメラとmicroSDに対応したE61iも発売されました。しかし、以降スタンダードバージョンの後継機種は登場せず、2008年11月のノキアの日本市場撤退方針により、日本語対応のUMTS対応スタンダードバージョンとしては最後の機種となりました。

無線LAN VoIP機能

E61には無線LAN VoIP機能が搭載されており、Ciscoやアバイア製のSIPサーバーに対応しています。また、NTTドコモのモバイルIPセントレックスサービスやPASSAGE DUPLEにも一部対応しています。

BlackBerry Connect

BlackBerry Connectアプリケーションをインストールすることで、E61はBlackBerryクライアントとしても利用可能です。NTTドコモなどのBlackBerry対応SIMカードを挿入することで、企業のMicrosoft Exchange ServerやIBM製Lotus Dominoのメールをプッシュ型電子メールで受信したり、スケジュールのリモート同期が可能になります。

SoftBank X01NK

SoftBank X01NKは、ソフトバンクモバイルのSoftBank 3Gネットワーク（W-CDMA方式）を使用します。海外では、ソフトバンクモバイルが契約した現地キャリアのネットワーク（W-CDMA/GSM）を利用して国際ローミングが可能です。ネイティブアプリケーションのインストールは、Symbianの認証を受けた電子署名付きのもののみに制限されており、スタンダードバージョンとは異なり、設定変更はできません。また、パケット通信を行う際には、ソフトバンクモバイルのパケット定額制の対象外となるプランがあるため注意が必要です。法人向け販売のため、一般の量販店などでの個人向け販売は行われていません。

関連項目

• - PASSAGE DUPLE
• - BlackBerry
• - ソフトバンクモバイルの端末一覧

外部リンク

• - Nokia E61
• - SoftBank X01NK

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