the pillowsの10枚目の
シングル「ONE LIFE」は、1997年
6月28日に
キングレコードから発売されました。この
シングルは、フジテレビ系で放送された『
来来圏』のエンディングテーマとして使用され、初回特典としてステッカーが封入されていました。また、この
シングル発売に合わせて「ONE LIFE TOUR」という全国10公演のツアーも開催されました。
「ONE LIFE」には、
シングルに収録されている「Single ver.」の他に、「Album Mix」、「Rock stock version」、「Acoustic Live version」の計4つのバージョンが存在します。「Album Mix」はアルバム『
LITTLE BUSTERS』と『
Fool on the planet』に、「Rock stock version」はアルバム『Rock stock&too smoking the pillows』に、「Acoustic Live version」はライブアルバム『BLUE SONG WITH BLUE POPPIES LIVE CD』にそれぞれ収録されています。
シングルバージョンは、後にベストアルバム『LOSTMAN GO TO YESTERDAY』や、アニメ『
フリクリ』のサウンドトラックにも収録されました。特に『
フリクリ』では、第1話のオープニングテーマとして使用され、多くのファンに親しまれています。
ボーカルの
山中さわおは、「ONE LIFE」のレコーディングにおいて、何度もテイクを重ねても納得のいく声が出せなかったと語っています。しかし、「Rock stock version」を制作する際に、改めて満足のいく歌唱ができたと述べています。
カップリング曲である「STALKER GOES TO BABYLON」は、当初4曲収録予定だった
シングルの最後の1曲をどうするか悩んでいた際に、ライブで演奏していた「ラジオスターの悲劇」を収録する案や、山中がピアノでインスト曲を制作する案などが候補として挙がっていました。しかし、
真鍋吉明が自宅で制作した打ち込みの楽曲がライブのSEとして使用されていたところ、それを聴いたSALON MUSICの吉田仁が非常に気に入り、「『STALKER』の良いリミックスが思い浮かんだからやりたい」と提案したことで収録が決定しました。タイトルを「STALKER GOES TO BABYLON」とした理由について、吉田は「Remix ver.」という表記にすると「損した気になるから」と語っています。
さらに、
シングルには「like a lovesong (back to back)」も収録されています。この楽曲は、後にアルバム『
LITTLE BUSTERS』に「like a lovesong (back to back)(Album version)」として収録されています。
シングルに収録されたバージョンとは異なるアレンジが施されています。
収録曲は以下の通りです。
1. ONE LIFE (4:10)
2. cherry (3:58)
3. STALKER GOES TO BABYLON (4:03)
4. like a lovesong (back to back) (3:10)
全曲、作詞作曲は
山中さわおが担当しています。ただし、「STALKER GOES TO BABYLON」のリミックスは吉田仁が手掛けています。
この
シングルは、the pillowsの音楽性の多様さと実験精神を示す作品として、ファンから高く評価されています。また、様々なバージョンが存在することから、コレクションアイテムとしても人気があります。
参考文献:
the pillows cast [1989-2009] 20th Anniversary Special Edition