OPS-20

OPS-20レーダー：海上自衛隊の艦艇を護る2次元レーダー

日本無線製のOPS-20は、海上における遭難及び安全に関する世界的な制度（GMDSS）に対応した2次元レーダーです。海上自衛隊の多くの艦艇に航海レーダーとして搭載されており、その高い信頼性と性能で、安全な航海を支えています。

OPS-20の機能と特徴

OPS-20は、優れた探知能力と航海支援機能を備えています。航海レーダーとしての基本機能に加え、様々な状況に対応できるよう設計されています。特に、ひゅうが型護衛艦やあきづき型護衛艦に搭載されているC型では、対水上捜索レーダーとしての機能が強化されています。

C型では、メインとサブの2つの空中線を使用することで、より広範囲かつ高精度な探知を実現しています。また、従来のパルス波レーダーとは異なり、無変調連続波（CW）を採用することで、レーダー自身の被発見性を大幅に低減しています。これは、敵からの探知を回避し、作戦行動の安全性を高める上で重要な要素となっています。

多様な艦艇への搭載

OPS-20レーダーは、海上自衛隊の幅広い艦艇に搭載されています。その信頼性と汎用性の高さから、護衛艦、警備艦、補助艦など、様々なクラスの艦艇で運用されています。具体的な搭載艦艇には以下のものがあります。

護衛艦:
あさぎり型
あぶくま型
こんごう型
むらさめ型
たかなみ型
あたご型
ひゅうが型
あきづき型
いずも型

警備艦:
おおすみ型輸送艦
うらが型掃海母艦
はやぶさ型ミサイル艇

補助艦:
練習艦「かしま」
潜水艦救難艦「ちはや」
とわだ型補給艦
ましゅう型補給艦
海洋観測艦「にちなん」
訓練支援艦「てんりゅう」

このように、OPS-20は海上自衛隊の運用に欠かせない重要なレーダーシステムとなっています。

OPS-20の技術的発展

OPS-20は、その高い性能と信頼性から、長年にわたって運用されています。技術革新も継続されており、C型のように、対水上捜索能力の向上や被発見性低減などの改良が加えられています。これらの技術的発展は、海上自衛隊の作戦能力の向上に大きく貢献しています。今後の更なる改良や発展も期待されます。

まとめ

OPS-20レーダーは、GMDSS対応の航海レーダーとして、そして対水上捜索レーダーとして、海上自衛隊の艦艇の安全と作戦行動を支える重要な役割を担っています。その高い性能、信頼性、そして継続的な技術改良は、日本の海上防衛力の維持に大きく貢献していると言えるでしょう。今後の技術開発にも注目が集まります。

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