ましゅう型補給艦

ましゅう型補給艦

ましゅう型補給艦（英語: Mashu-class replenishment oilers）は、海上自衛隊が使用している艦級であり、補給艦としての機能に特化しています。この艦の建造費用は約430億円に達し、2015年には最大の自衛艦としての役割を担っていました。ここでは、ましゅう型補給艦の設計や機能、及びその用途について詳しく解説していきます。

設計の背景

ましゅう型は、昭和62年度計画で建造された8,100トン型補給艦（62AOE）を基に、補給能力の向上と任務の多様化を図るために改良された型です。初めは1万4,000トン型で計画されていましたが、補給所要の精査の結果、最終的には1万3,500トン型として建造されました。この補給艦は、増加する護衛隊群への支援や国際的な救助活動に対応できるよう設計されています。

船体と構造

艦の構造は62AOEと同じ縦肋骨方式を採用しており、商船規格に基づいて設計されています。船体デザインは、波浪による影響を軽減するために長船首楼型が選ばれています。艦首部には追加の船首楼があり、揚錨機がこちらに配置されています。抵抗を減少させるために艦首はバルバス・バウ形状をしており、その結果として特異な形状が形成されています。

機関および推進力

主機関にはガスタービンエンジンが採用されており、先代の26,000馬力から40,000馬力に出力が強化されています。この強力な機関により、速力は24ノットという高速を実現しています。各舷に配置された主機関は、可変ピッチプロペラによって推進器を駆動します。また、電気駆動の貨油ポンプと強化された発電能力により、高い給電能力が確保されています。

補給機能

ましゅう型の補給能力は非常に高く、液体と固体の両方の補給が可能です。液体補給用のタンクは、防御構造に組み込まれ、燃料や真水の供給が可能です。また、ドライカーゴの補給通路が整備されており、バッテリー式フォークリフトを使用して物資を迅速に移送できます。

医療機能

この艦は自衛艦の中でも最も高度な医療機能を備えています。手術室や集中治療室、X線撮影室などが整備されており、最大46床の入院設備を有しています。大規模災害時には病院船としての役割も考慮されており、迅速な医療支援が可能となっています。

自衛機能

対水上捜索用のレーダーや電子戦装置が搭載されており、艦の防御能力も強化されています。デコイ発射装置や機関銃座も備えられており、必要に応じて武器を運用できる柔軟性があります。

まとめ

ましゅう型補給艦は、その設計や機能から、海上自衛隊の重要な戦力となっています。国内外でのさまざまなニーズに応え、特に洋上での補給や医療活動においてその能力を発揮しています。今後もその役割は益々重要になることでしょう。

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