OS X El Capitan

OS X El Capitan

OS X El Capitan（オーエス テン エルキャピタン）は、Appleが開発したMacintosh (Mac) 向けのオペレーティングシステム (OS) で、OS Xシリーズの12番目のバージョンにあたります。バージョンナンバーは10.11で、OS X Yosemiteの後継として、2015年9月30日に無料でリリースされました。

概要

El Capitanは、2015年6月9日に開催されたWWDC (Worldwide Developers Conference) 2015の基調講演で発表されました。発表と同日には、Macデベロッパープログラム登録者向けにデベロッパープレビュー版の配布も開始されています。

名前の由来は、ヨセミテ国立公園にある巨大な花崗岩の一枚岩「エル・キャピタン」からきています。

対応環境／システム条件

El Capitanをインストールするには、以下のいずれかのMacが必要です。

iMac（Mid 2007以降）
MacBook（Late 2008アルミニウム製、またはEarly 2009以降）
MacBook Pro（Mid/Late 2007以降）
MacBook Air（Late 2008以降）
Mac mini（Early 2009以降）
Mac Pro（Early 2008以降）
Xserve（Early 2009）

特徴

El Capitanは、The Open Groupによって正式に認定されたUNIXシステムです。

新機能

El Capitanには、以下のような新機能と改善が加えられました。

Split View

2つのアプリケーションを並べてフルスクリーン表示できる機能です。これにより、複数のアプリケーションを同時に使用する際の作業効率が向上します。

フォントとテキスト入力

システムフォントがSan Franciscoに変更され、よりモダンな印象になりました。
日本語入力プログラムには、ライブ変換機能が搭載され、よりスムーズな日本語入力が可能になりました。
ヒラギノ角ゴシック体のW0からW9までの10種類の太さがすべて搭載されました。
フォントワークスのクレー、筑紫A丸ゴシック、筑紫B丸ゴシック、字游工房の游明朝体+36ポかなという4種類の日本語フォントが新たに追加されました。
中国語システムフォントには、蘋方（ピンファン）という新しいフォントが採用されました。

Spotlight

話し言葉での検索に対応し、より自然な言葉で検索できるようになりました。
検索ウインドウのサイズ変更や移動が可能になりました。

メール

フルスクリーン表示に対応しました。
スワイプジェスチャー機能が拡張され、メールの管理がより簡単になりました。

Safari

Safari 9が初期搭載されました。
ページピン機能が搭載され、よくアクセスするWebサイトを固定表示できるようになりました。
音声が出ているタブの一括管理機能が搭載され、複数のタブで音声が再生されている場合に、どのタブから音が出ているかを簡単に把握できるようになりました。
Safari 11.1.1まで利用できます

パフォーマンスの改善

iOSと同様に、ローレベルグラフィックAPIとしてMetalが搭載され、グラフィック処理が大幅に高速化されました。Appleの発表によると、ドローコールは最大10倍、レンダリングは50%高速化されています。
アプリケーションの起動、切り替え、PDFファイルのプレビュー、Eメールメッセージの表示などが高速化されました。

セキュリティの強化

システム整合性保護（System Integrity Protection、SIP）という新しいセキュリティ機能が導入され、rootlessと呼ばれるシステム内部へのアクセス制限が強化されました。これにより、マルウェアなどの不正なソフトウェアがシステムに侵入することを防ぎ、セキュリティが向上しました。

バージョン履歴

El Capitanには、いくつかのアップデートがリリースされています。各アップデートには、バグ修正やセキュリティの改善などが含まれています。

脚注

El Capitanに関する情報は、以下のサイトで確認できます。

OS X El Capitanの注目すべき新機能--iOS技術採用で向上するパフォーマンスと体験
OS X El Capitan日本語版の仕様公開、日本語IMのライブ変換とフォント4種追加で日本語環境が大幅強化
Apple、OS X El Capitan発表。Spotlight検索強化や速度向上にフォーカス

外部リンク

* Apple - OS X El Capitan へアップグレードするには

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