One・Two・Three/The 摩天楼ショー

モーニング娘。50thシングル「One・Two・Three/The 摩天楼ショー」詳細

2012年7月4日に発売されたモーニング娘。の50枚目のシングル『One・Two・Three/The 摩天楼ショー』は、グループにとって新たな時代の幕開けを告げる記念碑的な作品となりました。前作「恋愛ハンター」から約3ヶ月ぶり、新垣里沙と光井愛佳の卒業を経て10人体制となったモーニング娘。にとって初のシングルとして、大きな注目を集めました。

特に注目すべき点は、モーニング娘。史上初の本格的な両A面シングルである点です。これ以前にも両A面シングルを発売する予定があったものの、諸事情により単独A面に変更された経緯があり、本作が初の両A面シングルとして実現したことは大きな意味を持ちます。

楽曲について

「One・Two・Three」は、2012年5月26日のガールズアワードで初披露された楽曲です。田中れいな、鞘師里保、石田亜佑美の3人がセンターを務め、田中れいな、鞘師里保、道重さゆみの3人がメインボーカルを担当しています。「10名体制のモーニング娘。の代表曲」という意識で作られたこの曲は、複雑なパート割りやヴォーカルのエフェクト処理が施され、完成までに時間を要したという逸話も残っています。

一方の「The 摩天楼ショー」は、つんく♂が得意とするディスコ調の楽曲です。鞘師里保は後年、この曲を特に気に入っていたと語っています。正式なA面曲であるにも関わらず、ミュージックビデオは「Dance Shot Ver.」のみで、正式なMVは制作されていません。「One・Two・Three」と同じスタジオ、衣装を使用している点も興味深いところです。さらに、この曲は2011年に制作されていたものの、東日本大震災の影響で一旦お蔵入りとなり、『Only you』が急遽制作されたという背景も明らかになっています。

リリース形態とカップリング曲

シングルは「初回生産限定盤A～F」と「通常盤」の計7形態でリリースされました。「初回生産限定盤A、C、E」にはDVDが同梱され、「初回生産限定盤」全6種にはイベント抽選シリアルナンバーカードが封入されました。さらに、全7形態をセットにしたBOXセットも発売され、発売記念チェキ会参加券が付属していました。

カップリング曲も大きな特徴です。各「初回生産限定盤」には、6期、9期、10期のメンバーによるユニット曲がそれぞれ収録されました。これは、本作以降のモーニング娘。シングルにおけるカップリング曲の収録形態に大きな影響を与えました。具体的には、「初回生産限定盤A、B」には6期メンバーによるユニット「ロッキーズ」の「私の時代!」、「初回生産限定盤C、D」には9期メンバーによるユニット「Q期」の「アイサレタイノニ…」、「初回生産限定盤E、F」には10期メンバーによるユニット「天気組」の「青春ど真ん中」が収録されています。

プロモーション活動

50枚目のシングルリリースとハロー！プロジェクト15周年を記念して、大規模なプロモーション活動が展開されました。日光東照宮でのヒット祈願、特設ウェブサイトの開設、渋谷TSUTAYAでの大型看板設置、タワーレコードとのコラボ企画など、多様な施策が実施され、大きな話題を呼びました。

チャート成績

オリコンデイリーチャートで初日2位、週間チャートで初登場3位を獲得し、50作連続オリコンシングルトップ10入りという偉業を達成しました。初動売上は10万枚を突破し、大きな商業的成功を収めました。

まとめ

『One・Two・Three/The 摩天楼ショー』は、モーニング娘。の新たな出発点となるシングルとして、楽曲、リリース形態、プロモーション活動、そして商業的成功というあらゆる面で大きなインパクトを与えた作品と言えるでしょう。様々なエピソードや、その後のグループの活動に影響を与えた要素も多く含まれており、モーニング娘。の歴史において重要な位置を占めるシングルです。

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