Outlook Web Access

Outlook Web Access（OWA）は、Microsoft Exchange Server 5.0以降で利用できるWebメールサービスです。以前はExchange Web Connect (EWC)という名称で知られていました。OWAのWebインターフェースは、Microsoft Outlookのユーザーインターフェースに似せて設計されており、デスクトップ版Outlookの代替として利用できます。

Exchange 2010からは「Outlook Web App」と名称が変更されましたが、Office Web Appsの一部ではありません。OWAは、電子メールの送受信（S/MIME|S_MIMEサポートを含む）、カレンダーの管理、連絡先リストの参照、タスク一覧の確認など、メールボックス内の様々なコンテンツにWebブラウザからアクセスできます。これにより、デスクトップ版Outlookが利用できない環境でも、必要な情報にアクセスできるようになりました。

特に、Exchange 2007では、Microsoft SharePointサイトに保存されているドキュメントへのアクセスもサポートされ、情報共有の幅が広がりました。OWAはExchange Serverの一部として提供され、Webブラウザを通じてアクセスできるため、インターネットカフェなどWebアクセスが可能な場所であれば、どこからでも利用できます。

OWAの大きな特徴として、デスクトップ版Outlookとは異なり、ネットワークに接続されていないと機能しない点が挙げられます。デスクトップ版Outlookは、オフラインでも電子メールやカレンダーを利用できますが、OWAは常にオンライン環境を必要とします。Exchange 2000、Exchange 2003、Exchange 2007では、OWAインターフェースには「Premium」と「Basic」の2種類が存在します。「Premium」UIは、Internet Explorer 5（2000および2003）とInternet Explorer 6 SP1以降（2007）でのみ利用可能で、より高度な機能を提供します。一方、「Basic」UIは他のブラウザでも利用できますが、一部機能が制限されています。

OWAの開発チームは、クライアント側のスクリプトからHTTP要求（XMLHTTP）を発行する技術を開発しました。この技術は、後にInternet Explorer 5.0に組み込まれ、「XMLHttpRequest」と改名され、World Wide Web Consortiumで標準化されました。このXMLHttpRequestは、Ajax技術によるWebアプリケーション構築の基盤の1つとなり、今日のWeb技術の発展に大きく貢献しています。

関連項目

Microsoft Exchange Server
Ajax

外部リンク

* Outlook Web App について

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