P-04B

P-04B: パナソニック製ドコモPRIMEシリーズの進化系携帯電話

2010年夏にNTTドコモから発売されたP-04Bは、パナソニック モバイルコミュニケーションズが開発したFOMA端末です。VIERAケータイシリーズの折りたたみ型としては最後のモデルであり、P-01Bの後継機種として登場しました。

デザインと機能性：シンプルさと高性能カメラの融合

P-04Bは、P-01Bとは異なるデザインアプローチを採用しています。背面はシンプルで継ぎ目のないフラットなデザインに刷新され、中央にはLEDドットイルミネーションが埋め込まれています。このイルミネーションは着信時に50種類のアニメーションで通知するほか、閉じた状態では10種類のアニメーションや時刻表示、天気予報表示（iコンシェル連携）も可能です。

外側は光沢仕上げ、キー面と内側のディスプレイはマット仕上げというツートンカラーを採用することで、スポーティーな印象を与えています。カラーバリエーションはPRIMEシリーズ最多となる5色展開で、ユーザーの好みに合わせた選択が可能です。一方、コスト削減のため、P-01Bに搭載されていた大型サブディスプレイ、テンキー部分のタッチパッド、加速度センサーなどは省略されました。

カメラ機能：大幅な性能向上

カメラ機能はP-04Bの大きな特徴です。1320万画素CMOSセンサーの搭載により、有効画素数は従来機種の810万画素から大幅に向上しました。広角27mm相当のレンズを採用したことで、広い範囲を捉えることができ、集合写真や料理写真などに最適です。

さらに、約0.8秒の高速起動、約0.2秒の高速オートフォーカスを実現し、撮影のストレスを軽減しています。「おまかせiA」機能も強化され、食べ物、文字、ビーチ、雪、夕焼けなど、合計11種類のシーンを自動的に判別します。撮影後の画像編集機能も充実しており、暗部補正やUniPhierによる超解像技術により、画像サイズを拡大しても画質の劣化を抑えることが可能です。小さな画像を拡大して待ち受け画面に設定したり、プリント可能なサイズに拡大したりできます。ただし、サブディスプレイはドット表示のみであるため、撮影は端末を開いて行う必要があります。

その他の機能と歴史

P-04Bは「しゃべる」機能に対応していますが、インカメラは搭載されていないため、相手を見ながら自撮りを送信することはできません（メインカメラを使って自撮りは可能です）。いくつかのプリインストールiアプリも提供されていました。

2010年5月18日に発表され、5月26日に発売開始されました。発売後には、ソフトウェアアップデートによる不具合修正が複数回行われています。具体的には、メール作成時のチラつき、ファイルアップロードの失敗、iモードブラウザでの画像表示に関する不具合などが修正されています。CMキャラクターには水嶋ヒロが起用されました。

まとめ

P-04Bは、高性能カメラと低価格を両立させた、魅力的な携帯電話でした。シンプルでスポーティーなデザイン、豊富なカラーバリエーション、そして充実したカメラ機能は、多くのユーザーを惹きつけました。VIERAケータイシリーズにおける折りたたみ型の最後のモデルとして、その歴史に名を刻んでいます。しかし、インカメラの非搭載やサブディスプレイの簡素化など、一部機能の制限も存在した点は考慮すべきでしょう。

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