PASSPO☆

PASSPO☆の魅力と歴史

PASSPO☆（ぱすぽ）は、日本の女性アイドルグループで、プラチナム・パスポートに所属していました。「空」と「旅」をテーマにし、キャビンアテンダントをモチーフとした独特のコンセプトで、2009年に活動を開始しました。2013年には「PASSPO☆」へ改名し、オリコン史上初めて女性グループがデビューシングルで週間ランキング初登場1位を獲得したことでも注目を集めました。

グループ名は「パスポート」が由来で、ファンクラブカードとしてパスポートを発行しました。このパスポートでは、フライト（ライブ）ごとにマイルを貯めるシステムが導入されており、貯まったマイルに応じて特典が得られる斬新な仕組みがファンの心をつかむ要因の一つとなりました。メンバーは自身でデザインしたキャビンアテンダント風の衣装を身にまとい、キャリーバッグを使った振付を行うなど、全体のテーマに統一感を持たせていました。

メンバーの個性と活動

海外での民間機密運行の提供を担当する「クルー」という呼称があり、彼女たちのパフォーマンスは「みんなで踊れるロック」が特徴です。振付は竹中夏海によって考案され、万華鏡や渡り鳥のように変幻自在なフォーメーションが用いられました。彼女はメンバーが互いにアイコンタクトを取り合うタイミングを演者に任せることで、個々の表現力を引き出すことに尽力しました。

グループは結成当初からライブ活動を重視し、ワンマンライブでは会場を機内に見立てた演出が特徴的でした。オープニングでは機内アナウンスが流れ、メンバーの「PASSPO☆TAKEOFF!」という掛け声で始まり、「本日はご搭乗ありがとうございました」のアナウンスで締めくくるスタイルがファンの記憶に残りました。

支持を受けて活動している中で、サポートバンド「The Ground Crew」とのコラボレーションライブも行うなど、音楽的表現の幅を広げる試みが行われました。しかし、2014年にはサポートメンバー横山明裕の急逝を受け、悲しみの中で追悼ライブ「453（横さん）便」を開催し、音楽への情熱を再確認する出来事となりました。

解散までの道のり

PASSPO☆は2018年に解散を発表し、9月22日の中野サンプラザでのラストライブをもって約9年の活動を終えました。この解散後も楽曲を歌い続けていく意志がメンバーから表明され、ファンとの絆を強く感じさせる結果となりました。オリジナルメンバーの中には、解散後も何らかの形で音楽活動を続ける意向を示した者もいました。

文化的な影響

オリジナルの要素とファン参加型のスタイルは、アイドル文化に新たな風を吹かせ、ファンと一緒に成長していく姿勢が評価されました。また、派生ユニット「はっちゃけ隊」が解散後も活動を続けている点も、PASSPO☆の影響力と魅力の一端を示しています。グループの確立したスタイルは、多くの後進のアイドルグループに影響を与え続けています。

このように、PASSPO☆は単なるアイドルではなく、ファンとの共同創造を大切にし、ユニークな音楽とパフォーマンスを提供した歴史的なグループとして記憶されるでしょう。

もう一度検索