PDF-XChange

PDF-XChangeは、カナダのTracker Software Products Ltd.が開発した、PDFファイルの編集、加工、閲覧を可能にするソフトウェアシリーズです。その特徴は、タブ切り替え型のPDFビューワーで、複数のPDFファイルを同時に表示できる点にあります。日本語を含む多言語に対応しており、世界中で利用されています。

製品の種類

PDF-XChangeシリーズは、用途や機能に応じて複数の製品が提供されています。

PDF-XChange Editor

フリーウェアとして提供されているPDF-XChange Editorは、軽快な動作と多機能性が魅力です。PDFの閲覧だけでなく、テキストの挿入やハイライト、図形やオリジナルスタンプの追加、フリーペイントなど、簡易的な編集が可能です。また、スキャナーで取り込んだ画像からPDFファイルへの変換や、任意の画像の挿入もできます。さらに、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語のOCR機能や、Webブラウザ拡張、シェル拡張などの機能を備えています。非商用利用に限り、無償のPDF-XChange Liteが付属します。

PDF-XChange Editor Plus

PDF-XChange Editorの機能に加え、作成および入力可能なフォームの編集機能が追加されたのがPDF-XChange Editor Plusです。より高度なPDF編集が必要な場合に役立ちます。

PDF-XChange Lite

PDF-XChange Liteは、非商用利用に限り無償で提供される、PDF仮想プリンタPDF-XChange Standardの簡易版です。ほとんどのWindowsアプリケーションから直接、読み込んで新しいPDFファイルを作成することができます。

PDF-XChange Standard

PDF-XChange Standardは、テキスト検索可能なPDFファイルを作成できるPDF仮想プリンタです。Microsoft Officeのツールバーアドインと、Office2PDFのバッチ変換ユーティリティが含まれており、効率的なPDF作成を支援します。

PDF-XChange PRO

PDF-XChange PROは、PDF-XChange Standard、PDF-XChange Editor Plus、PDF-Toolsの全ての機能が含まれる最上位版です。PDF編集に必要なあらゆる機能が統合されており、プロフェッショナルな用途にも対応します。

過去の製品

PDF-XChange Viewer

以前はフリーウェアとして提供されていたPDF-XChange Viewerは、PDFファイルの閲覧に加え、注釈（アノテーション）の入力が可能でした。アノテーション機能の一つであるフリーテキスト（タイプライター機能）は、まるで文字を追記したかのように見せることができました。矢印、囲み線、既定のスタンプの追加もアノテーション機能として利用できました。ただし、PDF本文を作成するには別途ライセンスの購入が必要でした。同様の機能を持つフリーウェアとして、Foxit Readerなどがあります。

PDF-XChange Viewerは、2016年3月23日にv2.5.317を最後に開発が終了し、後継として上位互換のPDF-XChange Editorに置き換えられることが発表されました。しかし、その後もPDF-XChange Editorなどの更新に合わせて更新が続けられ、最終的にはv2.5.322.10（2018年12月13日リリース）以降は更新されていません。

脚注

PDF-XChangeシリーズは、幅広いユーザーに対応できるように、豊富なラインナップと機能を提供しています。

関連項目

PDFソフトウェアの一覧

外部リンク

公式サイト（英語）
* 日本における公式販売業者一覧

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