Peppermint

Peppermintは、Ubuntuをベースとした軽量Linuxディストリビューションとして登場しました。初期バージョンでは、その特徴としてGoogleが開発するウェブブラウザであるChromiumを標準搭載しており、一般的なLinuxディストリビューションで標準ブラウザとして採用されることが多いFirefoxとは異なる点が大きな特徴でした。また、ローカルアプリの利用も可能でしたが、Google Chrome OSのようにWebアプリとの連携が強化されており、その点が特徴的でした。

Peppermint 10 Respin以前の特徴

Chromiumの搭載: 標準ブラウザとしてChromiumが搭載されていました。これは、多くのLinuxディストリビューションがFirefoxを標準とする中で、Peppermint独自の選択でした。
Webアプリとの強力な連携: ChromiumはSite Specific Browser (SSB)として動作し、Webアプリの利用に最適化されたデザインを提供していました。これにより、まるでローカルアプリのようにWebアプリを利用することができました。
豊富なWebアプリへのリンク: メニューには、Googleの各種アプリを始め、様々なWebアプリへのリンクが登録されており、ユーザーは容易にこれらのサービスにアクセスできました。
軽量なLXDEデスクトップ環境: デスクトップ環境には、シンプルで高速なLXDEを採用していました。これにより、比較的スペックの低いパソコンでも快適に動作し、軽快な操作感を実現していました。

Peppermint 11以降の特徴

Debianベースへの移行: Peppermint 10 RespinまではUbuntuをベースとしていましたが、Peppermint 11からはDebian Bullseyeをベースとするようになりました。これにより、システムの中核部分が大きく変化しました。
Xfceデスクトップ環境の採用: デスクトップ環境は、Peppermint 10 Respinまで採用していたLXDEから、より成熟したXfceへと変更されました。Xfceは1996年のリリース以来、長年にわたり進化を続けており、安定性と機能性を兼ね備えています。
* ウェブブラウザの非搭載: これまでのバージョンでは標準搭載されていたウェブブラウザは、Peppermint 11以降では搭載されなくなりました。代わりに、インストール後の初期設定時に表示される「Welcome to Peppermint」から、ユーザーが好みのウェブブラウザを選択しインストールする方式に変更されました。

これらの変更により、Peppermintは、より柔軟で、ユーザーのニーズに合わせたカスタマイズが可能なディストリビューションへと進化しました。特に、ウェブブラウザを標準搭載しないことで、ユーザーは自分に最適なブラウザを自由に選択できるようになり、よりパーソナライズされた環境構築が可能になりました。

Peppermintは、軽量であるという点は継承しつつも、ベースシステムの変更、デスクトップ環境の刷新、標準ブラウザの非搭載といった大きな変更を経て、新しいステージへと進んでいます。

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