PGAシニアツアー

PGAシニアツアー：ベテランの技と魅力を堪能する

PGAシニアツアーは、日本プロゴルフ協会（PGA）が主催する、満50歳以上のプロゴルファーを対象としたゴルフツアーです。往年の名選手たちが再び脚光を浴びる舞台として、多くのゴルフファンを魅了しています。

シニアツアーの歴史

日本のシニアゴルフツアーは1988年に始まりました。バブル景気の後押しもあり、1991年には年間25試合、賞金総額8億3300万円にまで拡大しましたが、バブル崩壊後はスポンサーの撤退などにより規模が縮小。1999年には年間3試合にまで減少しました。

しかし、2000年代に入ると、青木功、中島常幸、高橋勝成、尾崎直道、倉本昌弘、飯合肇といった往年の名プレーヤーたちがシニアツアーに参戦し、再び人気を集めるようになりました。現在では、後援競技を含めて年間15～20試合が開催され、賞金総額も最盛期と同水準まで回復しています。

シニアツアーの魅力

シニアツアーの魅力は、レギュラーツアーとは異なる、選手とギャラリーの距離の近さにあります。試合前や試合後だけでなく、観戦中にも選手たちが積極的にファンサービスを行うなど、和やかな雰囲気が特徴です。また、選手同士もリラックスしたムードで交流しており、レギュラーツアーとは一味違った雰囲気を楽しめます。

競技面では、シニアツアーのトーナメントは2日間で開催されることが多く、予選カットが少ないため、選手たちはよりリラックスしてプレーできます。また、60代の選手にはエージシュート（自身の年齢以下のスコアでラウンドすること）の達成も期待され、これもシニアツアーならではの魅力となっています。

50代でシニアツアーの出場資格を得た選手の中には、レギュラーツアーと掛け持ちで参戦するケースも多く見られます。一方で、尾崎将司のようにレギュラーツアーにこだわり、シニアツアーには一切参戦しない選手もいます。

シード権と出場優先順位

シニアツアーには、以下のようなシード権と出場優先順位があります。

永久シード所持者：
国内レギュラーツアー制度施行後、通算25勝以上を挙げた選手
海外3大メジャータイトル（全米プロシニアゴルフ選手権、全米シニアオープン、全英シニアオープン）のいずれかで優勝した選手
前年度シニアツアー賞金ランキング上位30名
メジャータイトル優勝者（日本プロゴルフシニア選手権、日本シニアオープン）
賞金ランキング1位
当該シニアツアートーナメント優勝者
前年度シニアツアー賞金ランキング30位以内のPGA会員外の上位5名
主催者の推薦がある者
シニアツアー予選会ランキング1位
レギュラーツアーで2勝以上、またはレギュラーツアーのメジャータイトルで1勝している者
実績が顕著な者でPGAツアー競技管理委員会が承認した者
当該シニアツアートーナメント上位5位以内の者
シニアツアー予選会ランキング2位～10位までの者
シニアツアー未登録者を除く生涯獲得賞金ランキング上位20名
シニアツアー予選会ランキング上位者（11位以下）

シニアツアーの競技とイベント

シニアツアーでは、通常のトーナメント競技のほかに、グランドシニア（60歳以上）、ゴールドシニア（68歳以上）を対象とした競技会も開催されています。

また、金秀シニア沖縄オープンゴルフトーナメントのように、シニア後援競技として開催されていたものが、後にレギュラーツアーに昇格する例もあります。

歴代賞金王

過去には、高橋勝成が2000年から2004年まで4年連続で賞金王を獲得し、一時代を築きました。2006年から2015年の間は、室田淳が4度の賞金王に輝き、2016年から2018年まではプラヤド・マークセンが3年連続賞金王となるなど、激しい争いが繰り広げられています。

PGAシニアツアーは、ベテランならではの円熟したプレーと、レギュラーツアーとは異なる和やかな雰囲気が魅力です。往年の名選手たちの活躍を、ぜひ会場で観戦してみてはいかがでしょうか。

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