PK (機関銃)

PK機関銃について

PK機関銃（ロシア語: ПК ペカー）は、ソビエト連邦が製造した7.62mm口径の汎用機関銃です。1955年にソ連の砲兵総局が新たな重機関銃と軽機関銃の後継銃の設計要件を決定し、それをもとにG・I・ニキーチンとY・S・ソコロフの設計チームが試作しました。しかし、その後著名な銃器設計者ミハイル・カラシニコフが関与し、競作が行われた結果、最終的にカラシニコフチームの設計が採用されました。ニキーチンとソコロフの設計は後にNSV重機関銃として実現しました。

構造と機能

PK機関銃は、戦後第1世代の汎用機関銃として承認され、1961年に配備が始まりました。内部構造は、カラシニコフが設計したAK-47の基本機構を踏襲していますが、PK機関銃特有の設計も施されています。作動方式はガス圧利用のロングストロークピストン方式で、ボルトが後退した位置から射撃するオープンボルト方式になっています。特に特徴的なのは、ガスチューブが銃身の下に配置されていることです。

この機関銃は素早い銃身交換を可能にするために、銃身にキャリングハンドルが付いています。銃身後端は固定されていますが、カバーを開け、金具をずらすことで銃身を簡単に取り外せます。冷却効果を高めるために、銃身には多くの溝が彫られており、二脚架はガスチューブの前方にあります。これにより射手は銃を地面に置いたまま銃身を交換可能です。さらに、合板の銃床には軽量化のための大きな穴が開いており、持ち運びや射撃時のグリップ性能が向上しています。

弾薬と給弾システム

PK機関銃は7.62x54mmR弾を使用し、通常は25連発の金属製ベルトに装填されます。後により効率的な100連発式も開発され、他の重機関銃用の250連発リンクも使用できるようになっています。この給弾機構は複雑ですが、その信頼性と軽量化が高く評価されています。

改良型と派生型

PK機関銃の改良型としてはPKMがあり、製造工程が簡略化され、軽量化された構造を持っています。さらに、PKのバリエーションとして、暗視装置を装備したPKNやPKS、PKBなど多くの派生型が存在します。それぞれの用途に応じた特性を持っており、特にPKP ペチェネグは分隊支援火器としての特性を持っています。

採用国

PK機関銃は、ソ連崩壊後もロシア、ウクライナ、バルト三国など多くの国で使用されています。さらに、ポーランドやハンガリー、ブルガリアなど旧ワルシャワ条約機構の国々や、中東、アフリカの国々でも広く採用されていることから、その影響力の大きさが伺えます。

結論

PK機関銃はその高い信頼性と性能により、時代を超えて数多くの国で使用され続けています。特に汎用性の高さが評価され、今なお多くの武装勢力に重宝されています。このようにPK機関銃は、冷戦期から現代に至るまで、その設計思想と性能で幅広い支持を獲得しているのです。

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