PRIDE 武士道 -其の十二-

PRIDE 武士道 -其の十二-：名古屋の熱戦を振り返る

2006年8月26日、愛知県名古屋市の名古屋レインボーホールにて開催された総合格闘技イベント『PRIDE 武士道 -其の十二-』。本大会は、ウェルター級グランプリの激戦や、日本人選手の活躍、そして注目選手たちのPRIDEデビューなど、数々の見どころが凝縮された、記憶に残る大会となりました。

ウェルター級グランプリ：日本勢の躍進

前大会に引き続き、ウェルター級グランプリは白熱した展開を見せました。優勝候補の一角であるパウロ・フィリオは、長南亮選手相手に腕十字絞めで一本勝ちを収め、その実力を改めて証明しました。また、デニス・カーン選手もアマール・スロエフ選手を相手に一本勝ちし、準決勝進出を決めています。

しかし、大会最大の注目は、日本人選手の活躍でした。当初、日本勢全滅の懸念もあった中、郷野聡寛選手が見事ゲガール・ムサシ選手を下し、勢いに乗ります。そして、三崎和雄選手が、前年王者のダン・ヘンダーソン選手相手に勝利。長年、日本人選手に敗北のなかったヘンダーソン選手を相手に、日本人選手が初勝利を収めたことで、会場のボルテージは最高潮に達しました。この結果、郷野選手と三崎選手の2名が準決勝進出という快挙を成し遂げました。

PRIDEデビュー戦と注目の対戦カード

本大会では、Strikeforce世界ライト級王者であるギルバート・メレンデス選手と、DEEPライト級王者である帯谷信弘選手がPRIDEに初参戦しました。両選手のPRIDEデビュー戦は、大会をさらに盛り上げる大きな要因となりました。

さらに、中村大介選手と池本誠知選手の対戦、青木真也選手とジェイソン・ブラック選手の対戦など、日本人選手同士の対戦も数多く組まれ、日本の格闘技ファンの期待に応えるカードが揃いました。その他の試合でも、川尻達也選手、石田光洋選手、桜井"マッハ"速人選手、五味隆典選手など、日本のトップファイターたちがその実力を発揮しました。美濃輪育久選手とバタービーン選手の無差別級マッチも、大きな話題となりました。

各試合結果

以下に、各試合の結果を簡単にまとめます。詳細な試合経過は、各種格闘技情報サイト等で確認できます。

武士道挑戦試合 ライト級ワンマッチ: 中村大介 ○ vs × 池本誠知 (1R 3:12 腕ひしぎ十字固め)
武士道挑戦試合 ライト級ワンマッチ: 阿部裕幸 △ vs △ 松下直揮 (2R終了 時間切れ)
ライト級ワンマッチ: 日沖発 ○ vs × ジェフ・カラン (2R終了 判定3-0)
ライト級ワンマッチ: 青木真也 ○ vs × ジェイソン・ブラック (1R 1:58 三角絞め)
ライト級ワンマッチ: ギルバート・メレンデス ○ vs × 帯谷信弘 (2R終了 判定3-0)
ライト級ワンマッチ: 川尻達也 ○ vs × クリス・ブレナン (1R 0:29 KO（左膝蹴り→パウンド）)
ライト級ワンマッチ: 石田光洋 ○ vs × クリスチャーノ・マルセロ (2R終了 判定3-0)
ライト級ワンマッチ: 桜井"マッハ"速人 ○ vs × ルシアノ・アゼベド (1R 6:35 TKO（ドクターストップ：左頬カット）)
無差別級ワンマッチ: 美濃輪育久 ○ vs × バタービーン (1R 4:25 腕ひしぎ十字固め)
PRIDEウェルター級グランプリ 2回戦: デニス・カーン ○ vs × アマール・スロエフ (1R 4:09 スリーパーホールド)
PRIDEウェルター級グランプリ 2回戦: パウロ・フィリオ ○ vs × 長南亮 (1R 2:30 腕ひしぎ十字固め)
PRIDEウェルター級グランプリ 2回戦: 郷野聡寛 ○ vs × ゲガール・ムサシ (2R 4:17 腕ひしぎ十字固め)
PRIDEウェルター級グランプリ 2回戦: 三崎和雄 ○ vs × ダン・ヘンダーソン (2R終了 判定3-0)
ライト級ワンマッチ: 五味隆典 ○ vs × デビッド・バロン (1R 7:10 スリーパーホールド)

まとめ

『PRIDE 武士道 -其の十二-』は、ウェルター級グランプリの進展、日本人選手の活躍、そして新たなスター選手の登場など、多くのドラマが詰まった大会となりました。日本の総合格闘技の歴史に刻まれた、重要な大会の一つと言えるでしょう。

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