郷野聡寛

郷野聡寛の格闘技人生:華麗なる挑戦と不屈の精神



郷野聡寛(ごうの あきひろ)は、1974年10月7日生まれ、東京都東久留米市出身の総合格闘家キックボクサーです。ニックネームは「難攻不落のビッグマウス」。東京都立小平高等学校を卒業後、GRABAKAに所属し、そのキャリアをスタートさせました。

初期の格闘技キャリア


幼少期は野球に打ち込んでいた郷野は、リングスの影響を受け18歳でサンボを始めました。1995年にはザ・トーナメント・オブ・Jで村上一成にKO勝利を収めるも、準決勝でイーゲン井上に敗退。その後、修斗でプロデビューし、「総合格闘技の申し子」と称されるほどの才能を開花させました。

1999年にはマット・ヒューズと対戦し判定負けを喫しましたが、2001年菊田早苗率いるGRABAKAへ移籍し、新たなスタートを切りました。

パンクラスでの活躍と挑発


パンクラスでは、KEI山宮にKO勝ちを収めた後、パンクラスismの選手たちを挑発するパフォーマンスで観客を沸かせました。しかし、近藤有己との対抗戦ではTKO負けを喫します。2003年にはチェール・ソネンとの対戦でドローという結果に終わりました。

PRIDEでの華々しい活躍と試練


2004年、PRIDE初参戦でマウリシオ・ショーグンにKO負けを喫しましたが、2005年にはキックボクシングに挑戦し、全日本キックボクシング連盟ヘビー級王座を獲得。しかし、その直後にはパンクラス桜木裕司にKO負けを喫するなど、波乱万丈なキャリアを送ります。

PRIDEでは、クラウスレイ・グレイシーに判定勝ち、ウェルター級トーナメントではダニエル・アカーシオに勝利するも、準決勝でダン・ヘンダーソンにKO負け。この試合で顎を骨折し手術を受けるというアクシデントに見舞われました。その後、キム・デウォンヘクター・ロンバードゲガール・ムサシに勝利を収め、ウェルター級グランプリで準決勝に進出。デニス・カーンに敗れはしたものの、近藤有己へのリベンジを果たすなど、その活躍は目覚ましいものがありました。

UFCへの挑戦と苦難


2007年、UFCに初参戦しタムダン・マクローリーに一本勝ちを収めましたが、その後は怪我に悩まされ、ジョン・フィッチやダン・ハーディーに敗北を喫しました。ハーディー戦では、グラウンド状態の相手への打撃で減点を受けるというアクシデントもありました。

戦極(SRC)での再起と転機


2009年、戦極に参戦し、ダン・ホーンバックルにKO負けを喫しましたが、桜井"マッハ"速人には勝利を収めました。しかし、GRABAKAを退団し、ライト級に転向。ジャダンバ・ナラントンガラグに敗れ、UFCへの復帰オファーも白紙となるなど、苦しい時期を過ごしました。

その後のキャリアと引退、そして復帰


戦極解散後はキックボクシングにも挑戦し、THAI FIGHTトーナメントで優勝を飾ります。総合格闘技にも復帰するも、中村大介に敗れ、Bellatorではマイケル・チャンドラーにTKO負けを喫し、引退を発表しました。しかし、2013年には復帰し、The Hill Fighters 1で勝利を収めました。2017年には13年ぶりにパンクラスに復帰し、アキラと対戦しましたが敗北。その後も、古巣GRABAKAに戻り精力的に活動しています。

郷野聡寛の人物像


郷野は、相手の攻撃をかわす高いディフェンス技術と、間合いを巧みに操る「ライツアウト」戦法を得意とし、体格差のある外国人選手とも互角に渡り合いました。また、DJ OZMAを模したDJ GOZMAとしての派手な入場パフォーマンスは、観客を大いに盛り上げました。

幼少期に小児癌を克服した経験から、肉体的なハンデを乗り越えて強さを追求する姿は、多くの人々に勇気を与えました。現在も、同じ病気で苦しむ子供たちを試合に招待するなど、子供たちのヒーローになることを目指しています。ボクシング世界王者ロイ・ジョーンズ・ジュニアを尊敬し、ファイトスタイルの参考にしていることでも知られています。

戦績



郷野聡寛は、総合格闘技、グラップリング、キックボクシングで数々の試合を経験し、以下のようなタイトルを獲得しています。

武人杯格闘技選手権 重量級 優勝(1995年
第3代全日本キックボクシング連盟ヘビー級王座(2005年
THAI FIGHT 70kgトーナメント日本代表決定戦 優勝(2011年)
英雄伝説アジアチャンピオンリーグ中日72kg級トーナメント 優勝(2015年)
英雄伝説アジア72kg級王座(2015年)
UFC サブミッション・オブ・ザ・ナイト(1回)


まとめ



郷野聡寛は、その波乱に満ちたキャリアの中で、常に挑戦を続け、多くの観客を魅了してきました。彼の不屈の精神と、子供たちへの愛情は、今後も多くの人々に影響を与え続けるでしょう。


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