PUNCH DRUNKARD

『PUNCH DRUNKARD』

『PUNCH DRUNKARD』は、日本のロックバンド、THE YELLOW MONKEYの7枚目のオリジナルアルバムで、1998年3月4日にファンハウスからリリースされました。2013年12月4日には、リマスター版のBlu-spec CD2として再発売されました。このアルバムは、前作『SICKS』の成功を受けて、さらなる成長を遂げた作品として位置づけられています。

音楽的特徴と制作意図

『PUNCH DRUNKARD』では、バンドの基本スタイルを保ちながらも、洋楽の影響を色濃く反映させた音作りを目指しました。リーダーである吉井和哉は、「楽曲の中でメンバーの間でバトルを起こしたい」と語り、アレンジをメロディ主体から曲主体へと変えることに注力したと述べています。結果的に、アルバムの多くの楽曲はセックスをテーマにしており、吉井はそれが狙いではなく、自然な流れだったと説明しています。

ツアーとタイトルの由来

アルバムのリリースに合わせて行われた「PUNCH DRUNKARD TOUR 1998/99」では、113本もの公演が予定されていました。このツアー名はアルバムタイトルにちなんで命名され、吉井は「その時点で、どれだけ苦戦するかを予感していた」と振り返っています。海外での評価も高まり、オリコンアルバムチャートでは3作連続で1位を獲得し、商業的成功を収めました。

リリースとアルバムジャケット

初回盤には特別な3面ホログラムジャケットが採用され、通常版のジャケットはロンドン市内のクラブにて撮影されています。また、イギリス盤もリリースされており、ボーナストラックとして『SUGAR FIX』が収録されています。これは『球根』の英語バージョンです。

評価と反響

音楽評論家からも当アルバムは高く評価されており、日本コロムビアのディレクター、宗清裕之氏は「洋楽との融合を図り、日本のロックバンドとしての到達点まで来た」と語ります。彼は同時に、次の作品でのプレッシャーについても言及しました。

収録曲の魅力

パンチドランカー

アルバムのタイトル曲であり、ツアーでもセットリストの1曲目として演奏されました。ドラム、ベース、ギター、ボーカルが順に重なるイントロが特徴で、ライブパフォーマンスは観客を惹きつけました。

その他の楽曲

先行シングルである『球根』や、前半ツアーで特に注目される『間違いねえな』と『ゴージャス』といったトラックも収録されています。それぞれの楽曲は、ライブにおいても高い盛り上がりを見せました。

参加メンバー

本アルバムには、吉井和哉（ボーカル、ギター）、菊地英昭（ギター）、廣瀬洋一（ベース）、菊地英二（ドラム）、三国義貴（キーボード、シンセサイザー）といった主要メンバーが参加しています。

アルバム『PUNCH DRUNKARD』は、THE YELLOW MONKEYの音楽的挑戦の象徴となる作品であり、彼らのキャリアにおいても特異な位置を占めています。

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