Pieces (L'Arc〜en〜Cielの曲)

Pieces - L'Arc〜en〜Ciel

概要

「Pieces」は、1999年6月2日にリリースされたL'Arc〜en〜Cielの16作目のシングルです。この楽曲は、前作「HEAVEN'S DRIVE」から約1ヶ月半の短い期間で登場し、後のアルバム『ark』と『ray』への先行シングルとして位置づけられています。

曲の特色

表題曲「Pieces」は、親の視点から子どもに向けた深い愛情をテーマにしたバラードです。シンセサイザーが印象的に使われており、ストリングスも多用されているため、柔らかく静かな広がりを感じさせます。前作の疾走感あふれるロックスタイルとは対照的に、ニューウェイヴの要素を融合したこのバラードは、メンバー自身もその印象の違いに驚いたとされています。シンガーソングライターのaikoがこの曲をカバーしたことでも、注目が集まりました。

リリースの経緯

シングルのリリースは、レコード会社のスタッフからの提案を受けて決まったものでした。メンバー自身はシングルを続けてリリースすることに疑問を抱いていましたが、その後スタッフの推薦によって正式にリリースが決定しました。tetsuyaは、当初のプランではアルバムのリリースと連携してシングルを発売するつもりでしたが、今年は昨年の繰り返しにならないように考え直したと述べています。

チャートと売上

「Pieces」は、リリース初週のオリコン週間シングルチャートで首位を獲得し、前作に続く成功を収めました。売上は初週約48.4万枚、最終的には約73.5万枚に達しました。タイアップなしのバラードとしては非常に高い評価を受け、L'Arc〜en〜Cielの代表的なヒット曲となりました。

ミュージックビデオ

「Pieces」のミュージックビデオは、100年の物語を描いており、短剣をめぐる壮大なストーリーが展開されます。ビデオの制作にはCMディレクターの高田雅博が関わり、その美しい映像がアルバムの世界観を広げる役割を果たしています。特に、映像の最後にhydeが登場するシーンは強烈な印象を残すものであり、視聴者に深い余韻を残します。

収録曲について

このシングルには、表題曲「Pieces」の他に、yukihiroがリミックスを手掛けた「fate -fake fate mix-」も収録されています。元々の「fate」は、ディストーションギターを使用せずにインダストリアルな雰囲気に仕上げられた楽曲です。リミックスにあたっては新たなアプローチが試みられ、独自の音色が生み出されています。

受賞歴

「Pieces」のミュージックビデオは、1999年に第1回SPACE SHOWER Music Video Awardsで「BEST VIDEO OF THE YEAR」を受賞しました。この功績は、L'Arc〜en〜Cielの音楽が映像としても評価されている証と言えるでしょう。

結論

「Pieces」は、親から子への心温まるメッセージが詰まった楽曲であり、その独特な音楽性と映像美は多くのリスナーに深い感動を与え続けています。L'Arc〜en〜Cielの歴史においても、特別な位置づけを持つ作品として、多くの愛を受け続けています。

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