PowerBook 170

Macintosh PowerBook 170

Macintosh PowerBook 170は、1991年にAppleによってPowerBook 100、PowerBook 140と同時に発表されました。PowerBook 140と同じフォームファクターを採用しつつ、より高速な25MHzのCPUを搭載した、PowerBookラインの初代ハイエンドモデルです。

特徴

PowerBook 170は、Motorola 68030プロセッサとMotorola 68882 FPUを搭載し、高度な計算処理能力を実現しました。また、モノクロの10インチTFT液晶ディスプレイは、高コントラストで鮮明な表示を提供しました。

PowerBook 170は、Macintosh Portableの後継機と位置付けられます。当時のデスクトップMacintoshと同等の機能を、より小型で洗練されたデザインに凝縮。外部ビデオポートや拡張スロットは搭載されませんでしたが、デスクトップ機に匹敵する性能を備えたラップトップとして評価されました。

電源管理やハードウェア機能のサポートのために、System 7.0.1が導入されました。しかし、RAM価格の高騰により、標準搭載の2MBのRAMはSystem 7の使用には十分ではありませんでした。そのため、多くのユーザーは高価なRAMカードでメモリを増設するか、System 6.0.8を使用することを選択しました。

デザイン

PowerBook 140と170はAppleが設計を担当し、PowerBook 100はSonyがMacintosh Portableのアーキテクチャを小型化して実装しました。PowerBook 170は、Appleが初めて設計したPowerBookであり、PowerBook 100はシリーズの中で最も古いアーキテクチャを基にしています。

仕様

プロセッサ: Motorola 68030 CPU (25MHz), Motorola 68882 FPU (25MHz)
RAM: オンボード2MB (4MBで出荷), 6MBまたは8MBに拡張可能
ROM: 1MB
ハードディスク: 40 - 80MB (2.5インチSCSI)
フロッピーディスク: 1.44MBスーパードライブ
サポートされるシステム: 漢字Talk 6.0.7.1, 漢字Talk 7.1 - Mac OS 7.6.1
ADB: 1ポート
シリアル: 2ポート
モデム: オプション (拡張ポートを使用)
画面: アクティブマトリックス、1ビットモノクロ 640×400

1992年には、カラフルな筐体を採用したJLPGAスペシャルエディションが500台限定で生産されました。

参考文献

* Macintosh PowerBook 170の技術仕様 - apple.com

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