Presence (STUTS & 松たか子 with 3exesのアルバム)

アルバム『Presence』の紹介

2021年6月23日に発売されたアルバム『Presence』は、STUTSと松たか子によるコラボレーションアルバムです。この作品は、カンテレ・フジテレビ系のドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』の主題歌として使用された楽曲が含まれています。特に、ドラマのエンディングでは、STUTSが全曲のトラック制作を担当し、毎週異なるラッパーが参加する新たな試みが行われました。

アルバムには、主題歌としてエンディングで使用された5曲に加え、主題歌に参加したKID FRESINOやBIM、NENE、Daichi Yamamoto、T-Pablowの5人が参加した「Presence Remix」、さらにbutajiをフィーチャーした「Presence Reprise」など、全10曲が収録されています。STUTSによるインスト曲も含まれており、充実した内容となっています。

制作背景

STUTSがこのドラマの主題歌を担当することになったのは、プロデューサーの藤井健太郎からの依頼がきっかけです。2020年12月中旬に行われたミーティングでは、ドラマの主人公である松たか子を主なボーカルとして起用し、参加するラッパーを毎週変えるというアイデアが浮かび上がりました。このプロジェクトでは、10人ものラッパーが参加し、各話に異なるトラックが作られるというユニークな形式が採用されました。また、坂東祐大が手掛けた劇中音楽にサンプリングが加えられている点も特徴的です。

主題歌「Presence」のトラックは基本的に統一されているものの、各曲のラップに合わせて変化展開が加えられています。松たか子による歌唱パートは、シンガーソングライターのbutajiとの共同作業で生まれたメロディと歌詞で構成されています。

評価と受賞歴

このアルバムについて、音楽ライターの宮崎敬太は、「松たか子が歌うサビとブリッジ」が楽曲のオリジナリティに寄与し、主題歌としての機能を果たしていると評価します。また、音楽プロデューサーの松尾潔は、松たか子の歌唱がポップミュージックのトレンドと相性が良いことを指摘し、本楽曲がR&Bの影響を受けながらも、特に独自性を持っていると称賛しています。

2022年1月には、『関ジャム 完全燃SHOW』にて蔦谷好位置が本アルバムを「2021年マイベスト」の4位に選んでおり、Yaffleも「Presence Remix」を自身の第4位に選出するなど、業界内外で非常に高い評価を受けています。

アルバムから派生した「Presence I」は、第108回ザテレビジョンドラマアカデミー賞でドラマソング賞を受賞、加えて東京ドラマアウォード2021では主題歌賞を獲得するなど、その実績も際立っています。

ミュージック・ビデオ

アルバムにおいては、「Presence I」と「Presence Remix feat. T-Pablow, Daichi Yamamoto, NENE, BIM, KID FRESINO」のミュージック・ビデオも公開されています。これらはドラマのエンディングと同様に、ディレクターのYudai MaruyamaとYohei Hagaが手掛けており、視覚的にも楽しめる作品に仕上がっています。これにより、音楽と映像のシームレスな融合が実現されています。

このアルバム『Presence』は、現代の音楽シーンに新たな風を吹き込むプロジェクトとして、多くのリスナーに支持されています。

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