RADWIMPS 4〜おかずのごはん〜

RADWIMPS 4 〜おかずのごはん〜

『RADWIMPS 4 〜おかずのごはん〜』は、2006年12月6日にリリースされたRADWIMPSのメジャー2枚目、通算4枚目のアルバムです。このアルバムは、ボーカルの野田洋次郎にとって激動の時期に制作され、彼の個人的な経験が色濃く反映された作品となっています。

制作背景

野田自身が「大殺界」と表現するほどの時期に制作された本作は、長年交際していた女性との関係に大きな影響を受けています。一時的な不仲を経験するなど、感情的な揺れ動きがアルバム全体を覆っています。野田は「これがRADWIMPSだと言えるアルバム」と語っており、バンドとしてのアイデンティティを確立する上で重要な作品と位置付けています。

アルバムの特徴

アルバムには、現在でもライブで演奏される楽曲が多数収録されています。シークレットトラックである「泣きたい夜ってこんな感じ」を含め、収録曲全てがライブで披露されたことがあります。初回生産分には「レシピ付きおかずステッカー」と「シリアルナンバー入りライヴチケット先行抽選予約案内」が特典として付属し、ジャケット写真は4コマ漫画のような構成になっています。

ミュージックビデオ

「me me she」と「いいんですか？」のミュージックビデオは、島田大介が監督を務め、『RADWIMPS4.5』に収録されています。特に「いいんですか？」は、2006年の撮影時に過酷な天候に見舞われたことから、バンド内で語り継がれる伝説的なエピソードとなっています。そのリベンジとして、10年後の2016年に同じスタッフが再集結し、新たなミュージックビデオが制作されました。

楽曲詳細

アルバムには、シングル曲の他に多様な楽曲が収録されています。

ふたりごと (一生に一度のワープver.): 6thシングルのアルバムバージョン。3rdアルバム制作時から存在していました。
ギミギミック: 切羽詰まった状況下で生まれたイントロのリフが特徴的です。
05410-（ん）: ライブではキーを半音下げ、テンポを上げて演奏されます。
me me she: タイトルには様々な意味が込められています（女々しい、私 私 彼女、meme、même si）。
有心論: 7thシングル。有神論をもじったタイトルで、自身の心を信じるというメッセージが込められています。米津玄師やONE OK ROCKの桜井和寿らとライブで共演もしています。KIRIN 淡麗グリーンラベルのCMにも起用。
遠恋: RADWIMPS初のフィクション。遠距離恋愛をテーマにした遊び心のある楽曲です。
セツナレンサ: 8thシングル。「切な連鎖」と「刹那連鎖」の意味が込められた、英語のラップ調と重い日本語のサビが対照的な楽曲です。
いいんですか？: 1stアルバム制作時から存在していた楽曲。本作で歌詞が書き足され、演奏時間が長くなりました。
指切りげんまん: 制作終盤に迷走しながら生まれた、不思議な楽曲です。
傘拍子: 静かで耳新しい楽曲。レコーディングは一度で終了しました。ライブでの演奏回数が最も少ない曲です。
ます。: ライブの定番曲です。
夢番地: 所属事務所の社長の会社名と同じタイトルで、歌と音の一体感を追求した楽曲です。Mr.Childrenの桜井和寿がライブで一部を歌ったこともあります。
バグッバイ: 小さい部屋から無限に広がっていくイメージで制作された楽曲。チェロが使用されています。
泣きたい夜ってこんな感じ: シークレットトラック。当初は桑原彰が作詞作曲したとされていましたが、後に野田洋次郎が担当したことが明かされました。

『RADWIMPS 4 〜おかずのごはん〜』は、RADWIMPSの音楽性を確立し、彼らのキャリアにおいて重要なターニングポイントとなったアルバムと言えるでしょう。

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