RB・フォーミュラワン・チーム

レーシング・ブルズ S.p.A.の概要

チームの設立と名称

レーシング・ブルズ S.p.A.は、2024年シーズンからフォーミュラ1に参戦する新しいレーシングコンストラクターです。チーム名は、「ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム」となります。前身は「スクーデリア・アルファタウリ」であり、ここから名前を変更し、チームの一新を計った形となっています。興味深い点は、公式には「レーシング・ブルズ」という名称は法人名に過ぎず、チーム名の「RB」はレッドブルやレーシング・ブルズの略称とは異なるということです。

本拠地

本チームの本拠地はイタリア・ファエンツァに位置していますが、イギリスにも拠点を構えており、特に風洞をビスターに設置しています。過去からの技術者の存在があり、CFD部門などもビスターに所在しています。しかし、チームの成長に伴いビスターの施設が手狭になりつつあります。これを受けて、今後はレッドブル・レーシングが本拠を置くミルトン・キーンズに新しい施設を建設し、そこでチーム機能を集約させる計画が進められています。ただし、完全にファエンツァから撤退する訳ではないとされています。

経緯と背景

2022年11月、レッドブル・グループの経営陣が交代し、その結果、スクーデリア・アルファタウリの成績が芳しくないことや、レッドブル・レーシングとの連携が非効率的であるという問題が浮上しました。このような中で、チームの売却は行わないとの決定がなされ、チームの経済的価値を見直すため、ビザ及びキャッシュアップをスポンサーとして新たに迎え入れました。そして、ファッションブランド『アルファタウリ』の不振も影響し、チーム名や法人名の大幅なリニューアルが実施されました。

F1参戦の歴史

レーシング・ブルズのルーツは、2005年に遡ります。レッドブル・グループがイタリアのF1チーム「ミナルディ」を買収し、スクーデリア・トロ・ロッソを設立したことから始まります。以降、セバスチャン・ベッテルやダニエル・リカルド、マックス・フェルスタッペンなどの有名なドライバーが在籍し、成功を収めてきました。特に2008年には初勝利を達成したり、2019年にはホンダ・RBPTとのパートナーシップを築き、2020年には新たな名前「スクーデリア・アルファタウリ」に変わりチームとしての成長を続けました。

2024年シーズンの展望

レーシング・ブルズは2024年シーズンに向け、その体制を整えています。代表にはかつてフェラーリで活躍していたローラン・メキースが任命され、過去のチームの継続性を保ちながらも、新しい技術者やエンジニアを積極的に迎え入れています。特に、元マクラーレンのティム・ゴスをCTOとして迎えたことで、技術面でも新しい視点が持ち込まれるでしょう。

2024年2月8日、ワシントンで新マシン「VCARB 01」が発表され、見た目も大きく変更されています。色合いは以前のチームカラーから一新され、メタリックブルーが基調となっており、かつてのトロ・ロッソ時代を思い起こさせるデザインとなっているのも注目すべき点です。

今後、レーシング・ブルズ S.p.A.がF1シーンにどのような影響を与えるか、そして他の強豪チームとの競争がどのように展開されるかに、多くのファンが期待を寄せています。新しいチームとしての成長が楽しみです。

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