アルバム『REALLY LOVE YA!!』の概要
『REALLY LOVE YA!!』は、日本の著名な
歌手・
沢田研二による30作目のオリジナル
アルバムで、
1993年11月17日に東芝EMI/イーストワールドからリリースされました。この
アルバムは、前作『Beautiful World』に引き続き、
吉田建がプロデュースを行っていますが、音楽スタイルは前回とは異なり、ロックの要素が強調された作品となっています。
音楽性と制作
本
アルバムの制作に際しては、
JAZZ MASTERのメンバーが中心となり、ロックの色合いを強めています。また、作家陣は非常に多様で、秋間経夫を筆頭に、佐橋佳幸、
高野寛、
森若香織などの若手アーティストから、高橋一路(ザ・シャムロック)や
村松邦男などのベテランミュージシャンまで、幅広い世代から多彩な才能が集まっています。
さらに、ジャケットデザインは再び早川タケジが手掛けており、視覚的にも作品の特徴を強調しています。
楽曲について
アルバムには全9曲が収録されており、全編曲は
吉田建によって行われています。各楽曲の魅力を以下に紹介します。
作詞・作曲は秋間経夫で、
アルバムのオープニングを飾る元気なナンバーです。
森雪之丞の詩に佐橋佳幸のメロディが融合し、切ない感情を表現しています。
朝水彼方の作詞によるこの曲は、フジテレビ系の深夜番組「
殿様のフェロモン」のオープニングに使用され、記憶に残るメロディが特徴です。
森雪之丞作詞、高橋一路作曲による、力強いメッセージの歌です。
高野寛が作詞・作曲を手がけたこの曲は、感傷的なバラードです。
朝水彼方作詞、中川進作曲のこの曲は、愛の複雑さを描写しています。
沢田研二の作詞、
村松邦男の作曲による、この曲は親子の絆をテーマにしています。
作詞・作曲は
森若香織が担当。もともと「ファンキースペクターマン」というタイトルが付けられていましたが、吉田の意向で「F.S.M.」に変更されました。この楽曲では、イントロと
アウトロで偉大なアーティスト、
ジェームス・ブラウンの声が
サンプリングされています。
自ら作詞した
沢田研二の意欲作で、力強いメッセージが込められています。
朝水彼方の作詞と佐橋佳幸の作曲による、希望を歌った楽曲です。
沢田研二自身の作詞、SAKI&MATSUZAKIの作曲による曲で、
アルバムの締めくくりを飾る重厚な仕上がりとなっています。
コンサートツアー
アルバムのプロモーションを兼ねたコンサートツアー『REALLY LOVE YA!!』が開催されましたが、このツアーでは
吉田建が降板し、
後藤次利が新たに
ベーシストとして参加しました。このコラボレーションの変更は、後に沢田と吉田が共に作品を作ることがないきっかけともなります。なお、
後藤次利は次作『HELLO』の制作にも関与します。
『REALLY LOVE YA!!』は、
沢田研二の音楽キャリアの中で重要な位置を占める作品であり、多くの魅力的な楽曲が収められています。