RING (B'zの曲)

RING - B'zの歴史的シングル

B'zが2000年10月4日にリリースしたシングル「RING」は、彼らのキャリアにおいて特に注目すべき楽曲です。この楽曲は、彼らの11枚目のアルバム『ELEVEN』に先行してリリースされたものであり、音楽ファンにとっては記憶に残る作品となりました。

ジャケットと制作背景

「RING」のジャケット写真は、台風が通過した後の雨上がりの能古島にある「のこのしまアイランドパーク」で撮影されました。印象的なビジュアルが、この楽曲の持つ雰囲気を際立たせています。また、このシングルはB'zにとって2000年内で4作目となるシングルであり、彼らは通常一年に2〜3作をリリースするため、これほど多くのシングルを出すのは珍しいケースです。こうした状況は、1990年以来初めてのことでもあり、当時のファンにとっても驚きの連続でした。

さらに、「RING」は松田聖子さんが持っていたオリコン首位獲得数の記録を更新し、B'zが26作目の首位獲得となったことも大きな話題となりました。このシングルは、20世紀最後にリリースされたB'zのシングルでもあります。

楽曲の特徴

「RING」自体は、半音階を用いたオリエンタルな雰囲気のバラードです。タイトルの「RING」には「鈴の音が鳴る」という意味が込められています。楽曲は1999年の『B'z LIVE-GYM '99 'Brotherhood'』ツアー後に初めて制作され、その制作風景は映像作品『The true meaning of 'Brotherhood'?』の特典映像として収録されています。さらに、同年に行われた『B'z LIVE-GYM Pleasure 2000 'juice'』では、28人のストリングス隊と共に未発表曲としての形で演奏される場面も見られました。

この楽曲のミュージックビデオは、松本さんと稲葉さんが動きに合わせたハイスピード撮影によって制作され、視覚的にも楽しませてくれます。監督は、過去に数々のミュージックビデオで評価を受けている下山天氏が手掛けています。

ライブと収録曲

発売当初、松本と稲葉の両者はこの作品について高い評価を寄せており、特に「前衛的な曲」と称されました。しかし、その後行われた『B'z LIVE-GYM 2001 'ELEVEN'』では、アルバム収録のシングル曲でありながら演奏されなかったため、その後のライブでも一切演奏されないこととなりました。もともとこの曲は、27thシングル『今夜月の見える丘に』の2nd beatに収録される予定だったという経緯もあります。

他の収録楽曲とタイアップ

シングルには「RING」以外に「guilty」という曲も収録されています。この楽曲はギターリフのアイデアから生まれ、社会問題を題材にした歌詞が特徴です。残念ながら、こちらもアルバムには収録されず、ライブでも演奏されていない未発表曲となっています。

このシングルは、読売テレビ・日本テレビ系ドラマ『明日を抱きしめて』の主題歌としても使用されました。

参加ミュージシャンと収録アルバム

「RING」では、松本孝弘がギターや作曲、編曲を担当し、稲葉浩志がボーカルや作詞、編曲に携わっています。他にも、ストリングスアレンジやベース、ドラム、ピアノを担当する多くのミュージシャンが参加し、楽曲の完成度を高めています。

このシングルは、アルバム『ELEVEN』をはじめ、B'zのベストアルバム『B'z The Best 'Pleasure II'』や『B'z The Best XXV 1999-2012』などにも収録されています。また、ライブ映像作品『B'z LIVE-GYM Hidden Pleasure 〜Typhoon No.20〜』や『B'z COMPLETE SINGLE BOX』の特典DVDにもその姿を残しています。

「RING」は、B'zの音楽史における重要な位置を占める作品であり、今もなお多くのファンに愛され続けています。

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