RUNNERS HIGH

『RUNNERS HIGH』（ランナーズ・ハイ）は、1999年にリリースされたロックバンド、the pillowsの7枚目のアルバムです。このアルバムは、アートワーク全体にイラストレーターのMAYA MAXXを起用し、ジャケットや歌詞カードのデザインに独特の世界観を表現しています。特に注目すべきは、収録曲「インスタント ミュージック」のプロモーションビデオで、メンバーが一切登場せず、MAYA MAXXによるアニメーションのみで構成されている点です。このアニメーションは、楽曲の持つ独特な雰囲気とあいまって、視覚的にも聴覚的にも強烈な印象を与えています。

音楽的な側面では、このアルバムを境にthe pillowsはオルタナティヴ・ロックの色彩を強めていくことになります。これは、ベーシストの鹿島達也が自身のプレイスタイルとバンドの音楽性の変化との間にずれを感じ、本作を最後にサポート活動から離れたという事実からも伺えます。鹿島の脱退は、バンドのサウンドに少なからず影響を与え、以後の作品では新たな音楽的展開を見せることになります。

収録曲は全12曲で構成されています。

1. Sad Sad Kiddie
ライブでは、一部の歌詞が過激な表現に置き換えられることがあります。これは、ライブでのパフォーマンスにおけるエネルギーや感情の爆発を表現する一つの手段として、ファンの間ではよく知られています。
2. インスタント ミュージック
3. Juliet
4. White Ash
5. NO SELF CONTROL
6. Wake Up, Frenzy!
7. Paper Triangle
8. Bran-new lovesong
9. Midnight Down
10. Borderline Case
11. RUNNERS HIGH
12. 確かめに行こう

これらの楽曲は、山中さわおが作詞・作曲を手がけており、7曲目の「Paper Triangle」のみ作曲を担当しています。the pillowsの音楽の特徴である、キャッチーなメロディーと、エッジの効いたギターサウンド、そして山中の独特なボーカルが融合した、非常に完成度の高い作品群と言えるでしょう。

アルバムのレコーディングには、以下のメンバーが参加しています。

鹿島達也：Bass
金野由之 (the castanets)：Percussion

鹿島達也のベースプレイは、このアルバムにおいても重要な役割を担っています。また、金野由之によるパーカッションは、楽曲に独特のリズムと彩りを加えています。このアルバムは、the pillowsの音楽的な変遷を語る上で、非常に重要な作品の一つであり、ファンからは長く愛され続けています。

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