RUNNING BOY スター・ソルジャーの秘密

『RUNNING BOY スター・ソルジャーの秘密』

『RUNNING BOY スター・ソルジャーの秘密』（ランニングボーイ スター・ソルジャーのひみつ）は、1986年7月20日に東宝系で公開された日本のアニメ映画です。本作は、ファミコンブームの最中、その勢いを利用してハドソンの企画により制作されたもので、主にゲーム『スターソルジャー』を題材にしています。この映画は、同年に公開された『GAME KING 高橋名人VS毛利名人 激突!大決戦』と共に上映され、当時の子どもたちの心をつかむことを目指しました。

公開は夏休みを見込んでいたため早朝に行われましたが、興行的には思うように成果を上げることができず、すぐに上映が打ち切られてしまいました。その後、映画は迅速にビデオ化され、当時のレンタルビデオ店でも取り扱われるようになりました。

本作のサブタイトルにある「スターソルジャーの謎」も注目ポイントです。映画の宣伝では、劇中でゲーム『スターソルジャー』の隠し技が明かされると強調されていました。しかし、実際には正確な操作コマンドの提示ではなく、物語の展開の中でそのような技が存在することを示しています。特に、作中で重要な役割を果たす「黄金の指モード」では、オート連射やバリア、8方向ショットの効果があり、敵に対してほぼ無敵の状態になるという演出がなされています。ただし、その発動条件は実際のゲームとは異なっています。

あらすじ

物語の主人公は、小学6年生の篠山げん太で、彼は将来プログラマーになる夢を抱いています。彼はHUSON社のプログラマー・野本と出会い、究極のシューティングゲーム『スターソルジャー』の開発に参加することになります。しかし、そのアイデアを親友の東園寺秀樹に盗まれ、秀樹は魅力的なゲームアイデアを雑誌に投稿し、採用されてしまいます。これにより、げん太と秀樹の友情は対立へと発展します。

最終的に、お互いの実力を試すべく、げん太と秀樹は友人たちと共にHUSON社に潜入し、シミュレータ「ハチの巣」でのゲーム対決に挑むことになります。

スタッフとキャスト

制作には、山本又一郎が製作を務め、企画は工藤裕司や大里幸夫が担当しました。プロデューサーには山川紀生と林大三郎が名を連ね、脚本は石原純一と岡かすみが手がけました。演出には小華和ためおが関わり、アニメーションディレクターは窪秀巳が担当しています。そのほか、多くの才能あるスタッフが集まり、技術面でも充実した体制が整えられました。

声のキャスト陣には、主人公のげん太役の山田栄子や、秀樹役の藤田淑子など、多彩な声優が揃っています。高橋名人も特別出演しており、多くのファンに親しまれる存在となっています。

音楽

本作の音楽は高橋洋一が担当し、テーマ曲も高橋名人が歌うなど、ゲームとアニメを結ぶ重要な要素となっています。オープニングテーマ「ランナー」やエンディングテーマ「青春惑星」など、耳に残る楽曲が映画の魅力をさらに引き立てています。

このように、『RUNNING BOY スター・ソルジャーの秘密』は、ゲームとアニメの融合という特異なスタイルを持ち、当時の子どもたちに夢と冒険を届けた作品です。

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