Ratpoison

Ratpoisonは、X Window System上で動作するタイル型ウィンドウマネージャです。開発者はShawn Bettsで、そのユーザーインターフェースと機能の多くはGNU Screenから影響を受けています。

名前の由来

「Ratpoison（殺鼠剤）」という名前は、ユーザーがマウス（Rat、すなわちネズミ）を使用せずにウィンドウを管理できることに由来します。これは、キーボード操作を中心とした効率的なウィンドウ管理を目指す思想を反映しています。

特徴

Ratpoisonは、ウィンドウを画面全体に隙間なく配置するタイル型ウィンドウマネージャであり、以下のような特徴を持っています。

キーボード中心の操作: マウス操作に依存せず、キーボードショートカットによってほとんどの操作が可能です。これにより、高速かつ効率的なウィンドウ管理が実現します。
シンプルなインターフェース: 非常にシンプルなインターフェースで、メニューバーやアイコンなどは表示されません。これにより、システムリソースの消費を抑え、高速な動作が期待できます。
カスタマイズ性: 設定ファイルを編集することで、キーバインドやウィンドウの挙動を細かくカスタマイズできます。これにより、ユーザーの好みに合わせた環境を構築可能です。
GNU Screenの影響: GNU Screenと同様のキーバインドや操作方法を採用しており、Screenのユーザーは比較的容易にRatpoisonに移行できます。

後継のStumpWM

Ratpoisonの後継として、StumpWMが開発されました。開発者のBettsは、Ratpoisonが次第に肥大化してきたことを理由に、その機能をCommon Lispで再実装することを決断しました。StumpWMは、Ratpoisonのコンセプトを引き継ぎつつ、より柔軟で拡張性の高いウィンドウマネージャとして進化しています。

関連情報

StumpWM: Ratpoisonの後継として開発されたタイル型ウィンドウマネージャ

外部リンク

ウィキメディア・コモンズ: Ratpoisonに関するカテゴリ
公式サイト
Linux Hacks：ratpoison——X用コマンドラインインタフェース - ITmediaエンタープライズ

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