Room girl

MEGの1stオリジナルアルバム『room girl』は、2003年7月9日にワーナーミュージック・ジャパンからリリースされました。前作『mgrmx』から約4ヶ月ぶりとなる本作は、MEGにとって初のオリジナルアルバムであり、彼女の音楽性の幅広さを体感できる作品となっています。

CD EXTRA仕様となっており、「スキャンティブルース」「イケナイコトカイ」「光露」「GROOVE TUBE」のプロモーションビデオが収録されているのも魅力の一つです。

音楽ライターの石角友香は、Amazon.co.jpのレビューで本作を以下のように評価しています。

こんなに自分に正直に女のコのかわいいとこもヤラしさも、小賢しいとこも出して、それでも「なんか羨ましい」と思わせる女性アーティストっていただろうか。オドロキの岡村ちゃん＝岡村靖幸との共作シングル「スキャンティブルース」でデビューしてから、自作の「光露」、聖域（？）だったフリッパーズの「GROOVE TUBE」のカヴァーなどを経ての、1stアルバム（それらも収録）。ダルくて甘い声なのに、描かれてる世界が案外、ドライでシビアでアシッドフォーク的な今ドキな手作りサウンドなどが、嫉妬交じりの女の子ファンをさらに増やしそう。タイトルが示すように、部屋で一人遊びできちゃう女の子の強さとちょっとだけの寂しさがのぞくのもいい。

石角氏は、MEGが自身の内面を赤裸々に表現し、聴き手に共感と羨望の念を抱かせる点を高く評価しています。また、岡村靖幸との共作やフリッパーズ・ギターのカバーといった要素が、アルバムに多様性をもたらしていると指摘しています。

タワーレコードも本作を「レゲエからボッサまで多彩な意匠を着こなした初のアルバム。ミルトン・ナシメントや岡村靖幸、フリッパーズ・ギターのカヴァーもいいが、“ルームガール”“かなわないこと。”の切実なピュアネスに打たれる。」と評しており、MEGの音楽的な挑戦と、楽曲に込められた感情のピュアさを評価しています。

『room girl』はオリコン週間アルバムランキングで初登場87位を獲得し、2週にわたってチャートインしました。累計セールスは3,579枚を記録しています。

収録曲は以下の通りです。

1. スキャンティブルース
2. イケナイコトカイ
3. 光露
4. GROOVE TUBE
5. ルームガール
6. かなわないこと。
7. その他

『room girl』は、MEGの才能が開花した記念すべき1stアルバムであり、彼女の音楽世界への入り口として最適な作品と言えるでしょう。多様な音楽性と、等身大の感情が込められた歌詞が、聴く人の心に深く響くことでしょう。

もう一度検索