SENSATION (THE ALPHAのアルバム)

アルバム『SENSATION』の概要

日本のロックバンド、THE ALPHAが1985年12月21日にメジャー・デビューを果たしたオリジナル・アルバム『SENSATION』は、メルダックよりリリースされ、その後Apple Musicでも2005年から配信されています。この作品は、音楽シーンに新たな風を吹き込みました。

録音プロセス

アルバムの録音は1985年8月に先行シングル「夢じかけロマンス」のレコーディングを始まりに、同年10月にかけて行われました。この時期、THE ALPHAはバックバンドとしてチャゲ&飛鳥の「SHAKIN’ NIGHT Tour」をサポートしていたため、レコーディングは夜間から深夜にかけて行われ、深夜3時や5時までおよそ繰り返されるという過酷なスケジュールが印象的でした。

音楽性とテーマ

『SENSATION』は、タイトでメロディアスなアメリカン・サウンドを意識しており、歌詞はアダルトな内容で構成されています。また、打ち込み技術を駆使したデジタルサウンドが多用されており、独特のリズム感と共に心地良いハーモニーを生み出しています。音楽的にはオーソドックスなAORサウンドが色濃く反映されており、聴く者に強い印象を与えます。

プロモーション活動

先行シングル「夢じかけロマンス」のミュージックビデオは、1985年11月頃にTVK系列の「ミュージックトマトJAPAN」などで放映され、その後さまざまな音楽番組やラジオでのプロモーションが展開されました。1986年1月9日には、谷山浩子のオールナイトニッポンに出演し、「夢じかけロマンス」を1986年1月29日の夜のヒットスタジオで生演奏するなど、積極的な活動が行われました。

批評と評価

音楽評論家の平山雄一は、THE ALPHAのアルバムを高く評価し、メンバーの実力が反映された等身大の音楽を代表するバンドだと称賛しています。また、歌の質の高さやリズミカルなサウンドについても肯定的な意見を持っていますが、一方で、ライブ経験を活かした曲の重要性にも触れ、アルバム全体にそのような作品が一曲は欲しいとの指摘をしています。

アルバムの特徴とキャッチコピー

アルバムの帯には、「彼らは、アルファ」といったキャッチコピーが記載され、パワフルで緻密なサウンドとクーリッシュな感性が強調されています。その内容は、リスナーに向けて彼らの音楽性を魅力的に伝えており、アルファのオリジナル・ファースト作品としての位置付けが明確です。

収録曲と歌の解説

アルバムには複数の楽曲が収録されており、特に「夢じかけロマンス」は、チャゲ&飛鳥の飛鳥涼に依頼して制作されたセクシーな詞がのった楽曲です。また、最初に作曲された「Utopia」や、双子のボーカルによる「Night Flight」も聴きどころとなっています。さらに、村上啓介自身が収録を希望した「Midnight Illusion」も収められており、各楽曲には制作に関する興味深いエピソードが語られています。

このように、『SENSATION』はTHE ALPHAにとっての重要な出発点であり、聴く者に新たな音楽的体験を提供しています。

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