SETSTOCK

SETSTOCK（セットストック）

SETSTOCKは、広島県で実施されていた中国地方最大規模の野外音楽イベントです。その歴史は1999年に始まり、主催は中国放送、中国新聞社、広島エフエム放送、夢番地の四つが手を組んで行われました。

このイベントの名称「SETSTOCK」は、瀬戸内海（SETONAIKAI）と、アメリカの伝説的な音楽フェス「ウッドストック（WOODSTOCK）」を組み合わせたもので、音楽を愛する人々を一つに結びつける意味が込められています。

イベントの概要

SETSTOCKは、初の開催から周辺地域に音楽の魅力を広め、多くのアーティストが共演しました。1999年の初開催においては、「セルラーサウンドマリーナ'99 SETSTOCK」と名付けられ、広島観音マリーナ特設会場で行われました。エレファントカシマシや奥田民生、SPITZ、TRICERATOPSなどの著名アーティストが出演し、参加者に強い印象を残しました。

2000年には「auサウンドマリーナ2000」として開催されましたが、SETSTOCKの名称は使用されませんでした。上記の理由から、この年は古くからの「サウンドマリーナ」として運営されました。

さらなる進化と変化

2001年からは「瀬ッ戸STOCK2 サウンドマリーナ2001 Supported by au」として実施され、広島観音マリーナに戻って開催。翌年の2002年には、他のイベントとの違いを打ち出すため、SETSTOCKは「SETSTOCK02 yoran」と名付けられ、向島町の向島洋らんセンターで開催されることになりました。

出演アーティストも多様化し、斉藤和義やSUPER BUTTER DOG、SLY TRIBESなど様々なジャンルの音楽が楽しめる場となりました。

2003年にはイベントの規模が劇的に拡大し、「vodafone presents SETSTOCK'03」として国営備北丘陵公園で行われるようになりました。この年以降、会場が国営備北丘陵公園に固定されたことにより、参加者やアーティストにとっても安定した環境が提供されるようになりました。

2004年にはSETSTOCK初の土・日2日間での実施が行われ、本格的なフェスのスタイルが形成されていきました。この流れは2005年以降の「7月第4週の土日」に固定され、参加者は毎年の楽しみとしてこの日程を心待ちにするようになりました。

2006年には、これまでの流れを受けて3つのステージが設けられ、大芝生広場のEAST STAGE・WEST STAGEに加えて新たに神楽殿STAGEも設けられ、さらに多様なパフォーマンスが行われるようになりました。

終焉とその後

SETSTOCKは、2012年まで続きましたが、マンネリ化を防ぐため、2013年の2月に主催者から「今年の開催をもって終了する」との発表がありました。特に10回目の開催となるこの年は、記念すべき年として多くのファンが参加し、次期イベント「WILD BUNCH FEST.」へとバトンを渡すこととなりました。

SETSTOCKは、広島の音楽シーンに大きな足跡を残し、数多くのアーティストとファンが一堂に会する素晴らしい空間を作り出したことで、今でも多くの人々の記憶に残っています。

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