SEVEN DAYS WAR MUSIC FROM THE ORIGINAL MOTION PICTURE SOUNDTRACK

SEVEN DAYS WAR 音楽アルバム

『SEVEN DAYS WAR MUSIC FROM THE ORIGINAL MOTION PICTURE SOUNDTRACK』は、1988年にリリースされた小室哲哉によるサウンドトラックです。宮沢りえが主演を務めた映画『ぼくらの七日間戦争』のために制作され、オリコンチャートで6位にランクインし、11.3万枚の売上を記録しました。

アルバムの概要

このサウンドトラックには、宮沢りえをはじめとする生徒役のキャストが戦車に乗った姿を収めたポスターが歌詞カードと共に封入されています。音楽制作の際、小室はTM NETWORK|TM_NETWORKの派生ユニット「TM international」の結成を予定していたものの、スタジオでの作業の楽しさを実感し、その計画は見送られました。しかし、このアルバムに収められた楽曲「FUN FACTORY」はその名残とも言える作品です。

アルバムの制作はヒットシングル『SEVEN DAYS WAR』の後、ロンドンで行われました。宇都宮は英語を学ぶためにニューヨークに、木根はラジオ仕事のため日本に帰国していましたが、小室は全ての楽器とプログラミングを自ら行い、外部のエンジニアには頼りませんでした。特に、映画音楽制作への情熱は強く、彼自身が「最もやりたかったこと」と語っていたそうです。

制作の裏側

1988年4月30日、小室は東京を発ち、ロンドンに到着してからすぐにスタジオに入りました。アルバム『CAROL 〜A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991〜』の完成まで、ほとんどの時間をスタジオで過ごし、観光の暇もなかったといいます。特に印象に残っているのは1988年6月、パリへの出発前のレコーディングでした。その際、小室は初めてシンクラヴィアに触れ、連日6人のイギリス人と共に作業をしており、一言も日本語が通じない環境にストレスを感じたと述懐しています。

収録楽曲

アルバムには多彩な楽曲が収められています。たとえば「INCOMMUNICABLE」はサックスやギター、ピアノを取り入れたバンドアレンジで、キャンペーンビデオに使われることも多いです。「DEATH FACTORY」と「IN THE FACTORY 1」はそれぞれ異なる楽器編成で演奏されたバージョンです。

また、「GIRLFRIEND」などの楽曲では、ピアノパートを小室自身が担当し、エンディングはアドリブで演奏されています。「SCHOOL -overture-」はボーカルが入った曲であり、「FIRST MOVEMENT」や「IN THE FACTORY 2」といったバージョン違いも持ち味です。時にはドラムやギターが際立つ曲もあり、全体に渡って多様な音楽スタイルが融合しています。

再リリースと影響

2019年12月には、このアルバムのリマスター版がBlu-spec CD2仕様として再リリースされ、多くのファンに再評価されています。小室哲哉の才能が詰まったこの作品は、今もなお多くの人々に愛されており、映画音楽としても高い評価を得ています。アルバムの影響は決して色褪せることはなく、音楽ファンにとって記念すべき一枚として残り続けることでしょう。

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