SH-09C

SH-09C：シャープとバカラが織りなす、洗練されたモバイル体験

SH-09Cは、シャープが開発し、NTTドコモから販売されたFOMA対応携帯電話です。フランスの高級クリスタルメーカー、バカラとのコラボレーションモデルとして、2011年3月にインターネット限定で5000台という数量限定で発売されました。購入にはドコモとの既存契約が必須で、新規契約での購入はできませんでした。

デザインとコンセプト

本機は、SH-01Cをベースに、バカラのクリスタルをモチーフにした洗練されたデザインが特徴です。携帯電話としての耐久性を考慮し、クリスタルガラスではなくアクリルパネルを採用。バカラレッドのフロントパネルには、バカラを象徴する燭台をイメージしたデザインが施されています。背面は黒とルビー色のコントラストが美しいシックなデザインで、ユーザーがオリジナルのネームやメッセージを刻印できるカスタムカバーも別売されました（申し込み期間：2011年3月11日～5月10日）。

待ち受け画面や内蔵コンテンツにもバカラの世界観が反映されており、黒とルビー色を基調としたデザインが採用されています。シャンデリアや燭台、グラス、タンブラーといったバカラ製品をモチーフにした画像が、待ち受け画面や発着信画面などに表示されます。

ハードウェアと機能

SH-09Cは、回転2軸型のボディに3.4インチのフルワイドVGA液晶と静電式タッチパネルを搭載しています。タッチパネルは、SH-01Cと同様にビューアポジション（閉じた状態）とオープンポジション（開いた状態）の両方で操作でき、マルチタッチにも対応。タッチパネルだけでほとんどの操作が可能です。防水性能はIPX5／IPX7、防塵性能はIP5Xに準拠しています。

カメラ機能

高性能カメラ機能も魅力の一つです。AQUOS SHOTブランドのProPixエンジンを搭載した1440万画素カメラは、ノイズ低減、広ダイナミックレンジ補正、輪郭強調などにより、自然で美しい画像を撮影できます。さらに、フルハイビジョン（1920×1080ドット）での動画撮影にも対応。歪みを抑えた高画質動画の撮影が可能です。ゴルフスイングビデオカメラ機能、ペットフォーカス機能、スローモーション再生機能、魚眼レンズ、ミニチュア風撮影といった多彩な撮影モードも搭載しています。

通信機能

下り最大7.2Mbps、上り最大5.8MbpsのFOMAハイスピード通信に対応。IEEE802.11b/g/nに対応したWi-Fi機能も搭載し、最大150Mbpsの高速通信で快適なウェブ閲覧が可能です。アクセスポイントモードにも対応しており、SH-09CをモバイルWi-Fiルーターとして利用することもできます。音声通話では、人の声を強調し雑音やエコーを低減する「トリプルくっきりトーク」機能を搭載しています。

その他機能

ワンセグ放送は4倍速表示に対応。EPG（電子番組表）による録画予約、外部メモリ（microSD）への録画、字幕放送、マルチウィンドウ表示、Bluetoothによるワイヤレス音声出力なども可能です。シャープの液晶テレビ「AQUOS」にも搭載されている「SV（Super Vivid）エンジン」により、鮮やかな映像表現を実現しています。様々なアプリケーションがプリインストールされており、ドコモマーケットなどから追加でアプリをダウンロードすることも可能です。

歴史

2011年2月3日：製品開発発表
2011年3月11日：発売開始

SH-09Cは、限定モデルならではの希少性と、バカラとのコラボレーションによる高級感、そして充実した機能を兼ね備えた、プレミアムな携帯電話でした。当時の最先端技術と洗練されたデザインが融合した、忘れがたい一台と言えるでしょう。

もう一度検索