SHORT CIRCUIT III

SHORT CIRCUIT III

『SHORT CIRCUIT III』（ショート・サーキット・スリー）は、音楽制作集団I'veが手がけるコンセプトアルバムシリーズ、「SHORT CIRCUIT」の通算3枚目となる作品です。このアルバムは、ポップでキュートな、いわゆる「電波ソング」と呼ばれるジャンルの楽曲を中心に構成されており、シリーズならではの世界観を展開しています。

本作は2010年6月25日にファクトリーレコーズよりリリースされました。ジャケットイラストは、これまでのシリーズと同様に、可愛らしいキャラクターデザインで知られる七海綾音が担当しています。前作から約3年の時を経て発表された第三弾として、ファンからの期待を集めました。

本作のキャッチコピーは「電波（デジ）革命戦士　みたび参上!!!」と銘打たれており、その名の通り、デジタルサウンドを駆使したエネルギッシュな楽曲が多数収録されています。販売形態には特徴があり、一般的なCD流通ルートではなく、主にPC流通ルートが採用されました。このため、全国のパソコンソフト販売店を中心に展開され、一部の音楽CD販売店舗でも入手可能という形式が取られています。

収録アーティストは、シリーズの中心的存在であるKOTOKOや詩月カオリといったI've所属のボーカリストに加え、新たに結成されたユニットLarval Stage Planning（桐島愛里、朝見凛、舞崎なみ）が加わっています。また、KOTOKOと詩月カオリによる新ユニット、KOTOKO to 詩月カオリの楽曲も本作のために制作され、初めて収録されました。これらの新曲は、いずれもKOTOKO自身が作詞を手がけています。

アルバムの発売に向けて、様々なプロモーションやイベントが展開されました。発売に先立つ2010年5月27日には、全国のパソコンソフト販売店舗での予約受付が開始されるとともに、特設サイトが開設されました。5月30日には、新曲を除く全ての収録曲の試聴が特設サイト上で開始され、ファンの期待感を高めました。その後、関連イベントのチケット抽選会開催が発表され、6月1日からは本作のリリースを記念したライブイベント「SHORT CIRCUIT III Premium Show」の先行予約チケット申込みが始まりました。さらに、ユニークなプロモーションとして、ラッピングバスの展開も行われ、その情報はTwitterで発信されました。

そして、2010年6月25日のアルバム発売後、夏には購入者を対象としたスペシャルライブイベントが開催されました。2010年7月18日には東京・SHIBUYA-AXにて「SHORT CIRCUIT III Premium Show IN TOKYO〜前夜祭〜」が、翌7月19日には同じくSHIBUYA-AXで「SHORT CIRCUIT III Premium Show IN TOKYO　2010」が開催されました。さらに、2010年7月23日には大阪・BIG CATにて「SHORT CIRCUIT III Premium Show IN OSAKA　2010」も開催され、多くのファンが駆けつけ、熱狂的なステージが繰り広げられました。

本作には、以下の全14曲が収録されています。

blossomdays／KOTOKO (作詞：松島詩史、作曲・編曲：C.G mix)
らずべりー／KOTOKO (作詞：KOTOKO、作曲・編曲：C.G mix)
Crash Course〜恋の特別レッスン〜／KOTOKO to 詩月カオリ (作詞：KOTOKO、作曲・編曲：C.G mix)
Love is money?!／詩月カオリ (作詞：KOTOKO、作曲・編曲：井内舞子)
I need magic〜解けないマジ☆キュン♪〜／KOTOKO (作詞：KOTOKO、作曲・編曲：C.G mix)
おままごと／KOTOKO (作詞・作曲：KOTOKO、編曲：C.G mix)
Stars Biscuit／KOTOKO (作詞：KOTOKO、作曲・編曲：井内舞子)
Swift Love〜健全男子にモノ申す〜／KOTOKO (作詞：KOTOKO、作曲・編曲：井内舞子)
ジェットスマッシュ!／詩月カオリ (作詞：KOTOKO、作曲・編曲：C.G mix)
Lilies line／KOTOKO (作詞：KOTOKO、作曲・編曲：C.G mix)
ユメミボシ★boom! boom!／KOTOKO (作詞：KOTOKO、作曲：中沢伴行、編曲：中沢伴行・尾崎武士)
常識! バトラー行進曲／KOTOKO (作詞：KOTOKO、作曲・編曲：井内舞子)
Send-off〜涙色のスタートライン〜／Larval Stage Planning (作詞：KOTOKO、作曲：高瀬一矢、編曲：C.G mix)
☆星空 Interceptor☆／KOTOKO to 詩月カオリ (作詞：KOTOKO、作曲・編曲：高瀬一矢)

シリーズの魅力である、明るくポップで時に電波的なサウンドが凝縮された本作は、新たなアーティストの参加や販売形式の特徴など、第三弾として進化を見せた一作と言えるでしょう。

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