SMAIL

SMAILは、PicoLix Design（ピコリックス・デザイン）のEva Library（苗場翔）が製作した、Microsoft Windows環境で動作するコマンドライン専用の電子メールクライアントです。WindowsのコマンドプロンプトまたはMS-DOSプロンプトから起動し、コマンドラインインターフェース（CLI）を通じて操作を行います。

主な機能

SMAILは、メールの送信に特化した設計がされており、以下の様な機能を備えています。

複数ファイルの添付: 複数のファイルをメールに添付して送信できます。
複数CC/BCC指定: 複数の宛先をCC（カーボンコピー）やBCC（ブラインドカーボンコピー）に指定できます。
重要度指定: 送信するメールに重要度を設定できます。
各種認証方式対応: POP before SMTP/APOPや、SMTP認証（AUTH CRAM-MD5、AUTH PLAIN、AUTH LOGIN、AUTH XOAUTH2）に対応しています。
SSL/TLS接続: SSL接続とTLS接続（TLSv1.0～TLSv1.3）に対応し、SMTPS/POPS（SMTP/POP over SSL、STARTTLS）を利用した安全な通信が可能です。
文字コード対応: UTF-8、8bit、base64、quoted printableなどの文字コードに対応しています。
OpenSSL搭載: SSL通信にはOpenSSLを搭載し、セキュリティ向上のため、都度バージョン対応が行われています。
HTML形式メール: HTML形式のメール送信をサポートしています。

認証用GUIツール

Gmail OAuth2とMicrosoft Office365 OAuth2のリフレッシュトークン取得を支援するGUIツール「SmailRefreshToken.exe」が付属しており、よりセキュアな認証が可能です。

特徴

1998年のリリース以来、SMAILはバッチ処理に組み込んで利用されることが多く、システムの自動監視の結果をメールで送信する用途に最適です。Webサービスからの起動も可能で、SSL/TLS接続に対応したメールサーバーへの送信を安全に行えます。

フリーウェアとして提供されており、商用利用も可能ですが、商用利用の場合は使用開始連絡が必要です。

注意点

Windows 7やWindows Server 2008以降のタスクスケジューラでは、メール送信のトリガー機能は動作しますが、推奨されていません。Windows 8やWindows Server 2012以降では、メール送信のトリガー機能は使用できなくなっています。そのため、SMAILのようなメール送信をプログラムに組み込む需要が高まっています。

主なバージョン

バージョンに関する詳細は、公式ページ等で確認してください。

外部リンク

SMAIL 公式ページ
苗場翔 / ピコリックス・デザイン (@nae2sho) - X（旧Twitter）

参考資料

ベクターレビュー
その知識、ホントに正しい？ Windowsにまつわる都市伝説（9）：タスクスケジューラに残された使えない機能の怪 - ＠IT

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