SMAPへ - そして、すべてのジャニーズタレントへ

『SMAPへ - そして、すべてのジャニーズタレントへ』

本書「SMAPへ - そして、すべてのジャニーズタレントへ」は、元ジャニーズJr.の木山将吾（実名：山崎正人）によるジャニーズ事務所の社長、ジャニー喜多川氏の性的虐待に関する暴露を含む、衝撃的な自伝です。2005年に出版されたこの書籍は、ジャニーズ事務所内での苦しみをのべ、特に当時の体験がどのように彼の人生に影響を及ぼしたかを詳述しています。

木山は、1980年代中頃にジャニーズ事務所に入所し、15歳の時にジャニー氏に見いだされた人物です。彼は、最初は普通の少年としての青春を送りつつも、ジャニーズ・ジュニアとしての訓練を受けるために都内の合宿所に通うことになりました。彼が名乗った芸名、木山将吾は、ジャニー氏の直接の指導の下で名付けられたものです。しかし、彼が抱えていた内なる葛藤や恐怖は、彼をジャニーズ事務所から逃げ出す決意へと導きました。

書籍は、興味深い序章から始まります。「僕は嘘つきだった」というタイトルが示す通り、木山は多くの人々に対して自らの体験を隠していたことを告白します。本書は章ごとに構成されており、各章には異なるテーマがあります。

内容の概要

• - 第1章「ジャニー喜多川の愛人だった」では、ジャニー氏との関係がどのように進展したかが描かれています。
• - 第2章「僕は普通の少年だった」では、彼の日常生活や夢を語り、希望を持っていた少年時代の様子が描かれます。
• - 第3章「そして、それは始まった」では、彼の運命が変わる瞬間が記されています。
• - 第4章「僕はジャニー喜多川とセックスをした」では、性的関係についての詳細な暴露が行われます。
• - 第5章「ジャニーズ事務所の真実」では、内部の実情や体験談が語られ、多くの読者に衝撃を与えました。
• - 第6章「ついにデビューへ」では、彼がジャニーズとしてデビューするまでの道のりが描かれます。
• - 第7章「北公次の告発─僕らは立ち上がった」では、同じような被害を受けた仲間たちとの連携や告発の必要性が強調されます。
• - 第8章「ジャニーズをやめてもつきまとう芸能界の汚濁」では、事務所を離れた後の生活や芸能界の厳しい現実についての考察がなされます。
• - 第9章「ジャニーズとの最終戦争」では、彼自身の今後の戦いが語られ、継続する問題に対する対処の方法が示されます。

この本は、ジャニーズ事務所に関するマスコミでの報道がほとんどなかった中で出版されたものであり、その内容のために、多くの反響を呼びました。木山は、最終的にジャニーズという世界から離れることになりましたが、その影響は彼の人生に深く刻まれています。この書籍は、2007年には「KAT-TUNへ - 赤西仁がやめた本当の理由」として再刊され、さらに多くの読者に届けられることとなりました。

書誌情報

• - 著者: 木山将吾
• - タイトル: 『SMAPへ ― そして、すべてのジャニーズタレントへ』
• - 出版社: 鹿砦社
• - 発行日: 2005年3月1日
• - ISBN: 978-4846305918

この書籍は、ジャニーズ事務所の実態や被害者としての声を届ける重要な作品として、一度は目を通してほしい内容です。

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