STACKED RUBBISH

the GazettEの3枚目のオリジナルアルバム『STACKED RUBBISH』

2007年7月4日、キングレコードよりリリースされたthe GazettEの3枚目のオリジナルアルバム『STACKED RUBBISH』は、バンドの新たな一面を示す重要な作品です。先行シングル4曲を収録し、初めて戒が作曲した楽曲も含まれています。初回限定盤と通常盤の2形態で発売され、初回限定盤には特殊パッケージとブックレット、そして2曲のPVを収録したDVDが付属しました。通常盤はCDのみです。

特筆すべきは、リード曲「BURIAL APPLICANT」が葵の作曲によるものだった点です。それまでのシングルやアルバムのタイトル曲はRUKIが作曲することが多かった中、本作では葵がその役割を担いました。この変化は、バンド内における楽曲制作の幅広さと、多様な音楽性への挑戦を示しています。

アルバムのジャケットは、廃墟を撮影した写真が使用されており、アルバムタイトル『STACKED RUBBISH』の世界観を象徴的に表現しています。この廃墟をイメージした独特な世界観は、後に行われた大規模なライブツアーにも反映されています。

ライブツアー「TOUR07-08 STACKED RUBBISH Pulse Wriggling To Black」

『STACKED RUBBISH』発売後には、アルバムの世界観を踏襲した大規模なライブツアー「TOUR07-08 STACKED RUBBISH Pulse Wriggling To Black」が開催されました。このツアーは「01」「02」「03」「04」と銘打たれた4つのフェーズに分かれており、ホール会場、スタンディング会場、ファンクラブ限定公演など、様々な形態で全国を駆け巡りました。さらに、01と02の間には初のヨーロッパツアー「1.5」も敢行。ファイナル公演は「GRAND FINALE REPEATED COUNTLESS ERROR」と題され、バンド初となる大阪城ホールと代々木第一体育館での2days公演という、大規模なスケールで開催されました。

収録楽曲

アルバムには多様な楽曲が収録されています。RUKI、葵、戒、麗それぞれの個性と才能が光る楽曲群は、the GazettEの音楽的幅の広さを示しています。

ART DRAWN BY VOMIT: RUKI作曲によるSE。
AGONY: RUKI作曲。ヒップホップテイストを取り入れた楽曲で、ターンテーブルのスクラッチ音や押韻も用いられています。
HYENA: RUKI作曲。シングル曲。
BURIAL APPLICANT: 葵作曲。アルバムのリード曲であり、「埋葬志願者」という意味を持つタイトル。親を憎む子供をテーマとした歌詞は、シングル「紅蓮」の歌詞と対をなす構成となっています。
ガンジスに紅い薔薇: 戒作曲。アルバムにおいて唯一の戒による楽曲です。
REGRET: RUKI作曲。シングル曲。
CALM ENVY: RUKI作曲。女性コーラスも取り入れたバラード。
SWALLOWTAIL ON THE DEATH VALLEY: 麗作曲。
MOB 136 BARS: 麗作曲。全英語詞の楽曲。
GENTLE LIE: 葵作曲。
FILTH IN THE BEAUTY: RUKI作曲。シングル曲。
CIRCLE OF SWINDLER: RUKI作曲。アルバム中最もテンポの速い楽曲。
千鶴: 麗作曲。「Hyena」のカップリング曲。
PEOPLE ERROR: RUKI作曲。ピアノのみによるSE。

初回限定盤付属のDVDには、「BURIAL APPLICANT」と「千鶴（映画『アパートメント』劇場上映ver.）」のPVが収録されています。

『STACKED RUBBISH』は、the GazettEの音楽性と表現力の進化を明確に示す作品であり、バンドの代表作の一つとして高い評価を受けています。多様な楽曲と、それを支える圧倒的なライブパフォーマンスは、多くのファンを魅了し続けています。

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