STANCE (松山千春のアルバム)

松山千春 / STANCE

松山千春のオリジナル・アルバム『STANCE』（スタンス）は、彼のキャリアにおいて通算18作目にあたる重要な作品として位置づけられています。このアルバムは、1989年4月25日にリリースされました。前作『Message』から約1年ぶりのオリジナル・アルバムであり、当時の松山千春の音楽的な「スタンス」、つまり姿勢や探求が込められたタイトルとなっています。

作品の概要と関連リリース

本作『STANCE』からの大きなトピックとして、アルバムに収録されている楽曲「抱きしめたい」が挙げられます。この楽曲は、アルバムの発売日と同日にシングルとしてもカットされ、発表されました。アルバムとシングルの同時リリースは、作品の中核となる楽曲を広く届けるための手法であり、「抱きしめたい」は松山千春の楽曲の中でも特に情感豊かなバラードとして、多くのリスナーに親しまれています。

後年の再リリース

『STANCE』は、リリースから数年を経て、再びファンの手元に届けられる機会が設けられました。1993年には、日本コロムビアよりリリースされた『松山千春オリジナル・アルバム・コレクション』シリーズの一環として、Vol.14として再リリースされています。これにより、リリース当時に作品に触れる機会がなかったリスナーや、改めてCDで聴きたいというファンにとって、入手しやすい形となりました。

制作を支えたミュージシャンたち

本作のサウンドを構築する上で、日本の音楽シーンを代表する多くの実力派ミュージシャンたちが参加し、その音楽性を豊かにしました。彼らの卓越した演奏技術が、松山千春の歌声と楽曲の魅力を最大限に引き出しています。

参加ミュージシャンは以下の通りです。

Drums：島村英二
Bass：長岡道夫、美久月千晴
E.Guitar：松原正樹、松下誠、土方隆行
A.Guitar：笛吹利明
Keyboards：島健、中西康晴、山田秀俊、エルトン永田
Sax：平原まこと
Strings：加藤ジョー・グループ
Musician Coordinator：MUSIC LAND

これらの錚々たるメンバーが参加していることから、『STANCE』が当時の日本のトップミュージシャンたちの手によって作り上げられた作品であることがわかります。彼らの演奏は、ロック、フォーク、バラードといった多様なスタイルの楽曲において、それぞれに最適なテクスチャーとダイナミクスをもたらしています。

結び

通算18作目のオリジナル・アルバムである『STANCE』は、1989年という時代における松山千春の音楽的な立ち位置と、彼が選び取ったサウンドプロダクションを示す作品です。同時リリースされたシングル「抱きしめたい」と共に、彼のキャリアを彩る重要なアルバムの一つとして、時を超えて多くのリスナーに聴き継がれています。

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