STARTING OVER (エレファントカシマシのアルバム)

エレファントカシマシ『STARTING OVER』

『STARTING OVER』は、エレファントカシマシがユニバーサルミュージックへ移籍後、最初にリリースした18枚目のアルバムです。本作は、長きにわたり日本のロックシーンを牽引してきた彼らにとって、新たなスタートを切るという意味合いを持つ作品となりました。

アルバム概要

アルバムには、宮本浩次が作詞・作曲を手掛けた楽曲を中心に、全11曲が収録されています。特筆すべきは、バンドとして初の試みとなるカバー音源「翳りゆく部屋」（作詞・作曲：荒井由実）が収録されている点です。また、「リッスントゥザミュージック」は西日本シティ銀行のTVCF曲として起用され、幅広い層に楽曲が届けられました。

初回限定盤には、「俺たちの明日」「笑顔の未来へ」「俺たちの明日-director's cut-」の3種類のプロモーションビデオを収録したDVDが付属しています。

チャート成績と再評価

『STARTING OVER』は、オリコン週間チャートで7位を記録しました。これは、彼らにとって「sweet memory〜エレカシ青春セレクション〜」以来、7年4か月ぶりのTOP10入りとなり、再ブレイクのきっかけとなりました。長年の活動を経て、改めて彼らの音楽が多くの人々に受け入れられたことを示す結果と言えるでしょう。

収録曲について

アルバムには、以下のような楽曲が収録されています。

1. 今はここが真ん中さ!
2. 笑顔の未来へ
3. こうして部屋で寝転んでるとまるで死ぬのを待ってるみたい
4. リッスントゥザミュージック
5. まぬけなJohnny
6. さよならパーティー
7. starting over
8. 翳りゆく部屋
9. 冬の朝
10. 俺たちの明日
11. FLYER

これらの楽曲は、蔦谷好位置やYANAGIMANといったアレンジャーを迎え、エレファントカシマシの新たな音楽性を引き出すことに成功しています。

制作秘話

泉谷しげるとの対談において、宮本浩次は、アルバムリリースから約2か月後に発売されたシングル「桜の花、舞い上がる道を」が本作に収録されなかった理由について、「係の人（レコード会社）の意向」であると語っています。これに対し、泉谷は「自分で決めろよ！（笑）」と突っ込み、会場を沸かせました。

まとめ

『STARTING OVER』は、エレファントカシマシが新たなスタートを切り、再ブレイクを果たすきっかけとなった重要なアルバムです。彼らの音楽に対する真摯な姿勢と、時代に合わせた柔軟な音楽性が融合した本作は、多くの音楽ファンに感動を与え続けています。

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