SUPER DRIVE (アルバム)

SUPER DRIVE：郷ひろみのニューヨーク録音によるシティポップ・アルバム

1979年12月21日、CBS・ソニーより発売された、郷ひろみ13枚目のオリジナルアルバム『SUPER DRIVE』。前作『THE BEST 郷ひろみ』から約1ヶ月、オリジナルアルバムとしては『LOOKIN' FOR TOMORROW』から約4ヶ月ぶりとなる本作は、郷ひろみにとって初の海外レコーディング作品として、音楽史に名を刻むこととなる。レコーディングはアメリカ合衆国ニューヨークで行われ、都会的なサウンドと洗練されたメロディーが融合した、シティポップ色の強い仕上がりとなっている。

ニューヨークでのレコーディングと24丁目バンド

アルバム制作は、ニューヨークの活気に満ちた雰囲気の中で行われた。音楽シーンの中心地であるニューヨークでレコーディングを行うことで、郷ひろみの音楽性にも新たな刺激が加わったと言えるだろう。サウンド面では、ニューヨークを拠点とする実力派ミュージシャンから構成された「24丁目バンド」が演奏を担当。彼らが奏でる洗練されたサウンドは、アルバム全体に都会的な雰囲気を醸し出し、楽曲の魅力をさらに引き立てている。

横尾忠則によるアートワーク

アルバムジャケットは、日本を代表するグラフィックデザイナー、横尾忠則が担当。横尾忠則独特の鮮烈で幻想的なデザインは、アルバムの世界観を視覚的に表現し、リスナーの心を掴む魅力的なアートワークとなっている。ジャケットを見るだけでも、このアルバムが持つ特別な雰囲気を感じ取ることができるだろう。

収録楽曲と多彩なクリエイター陣

『SUPER DRIVE』には、郷ひろみの代表曲の一つである「マイ レディー」をはじめ、全10曲が収録されている。作詞には竜真知子、岡田冨美子らが参加し、作曲には林哲司、芳野藤丸、菅原進といった日本の音楽シーンを代表する作曲家たちが名を連ねている。編曲は主に萩田光雄が担当し、楽曲全体のサウンドプロデュースを担っている。

これらの楽曲は、それぞれの個性と魅力を持ちながら、アルバム全体を通して統一感があり、聴き応えのある内容となっている。特に、「マイ レディー」はTBS系列水曜劇場枠ドラマ『家路〜ママ・ドント・クライ』の挿入歌として使用され、多くの人々に親しまれるきっかけとなった。

参加ミュージシャン

郷ひろみ (Vocal)
24丁目バンド
ハイラム・ブロック (Guitar)
クリフォード・カーター (Keyboards)
ウィル・リー (Bass)
スティーヴ・ジョーダン (Drums)

これらの実力派ミュージシャンたちの卓越した演奏スキルが、アルバム全体のクオリティを格段に高めている。

まとめ：時代を超えて愛される名盤

『SUPER DRIVE』は、郷ひろみの音楽キャリアにおいて重要な位置を占める作品である。ニューヨークでのレコーディング、豪華ミュージシャン陣の参加、そして横尾忠則によるアートワークと、様々な要素が絡み合い、完成度の高い作品となっている。シティポップの要素が強く、洗練されたサウンドは、現代においても色褪せることなく、多くの音楽ファンを魅了し続けるだろう。このアルバムは、日本の音楽史、そして郷ひろみ自身の音楽史において、極めて重要な一枚と言えるだろう。

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