SUPERBIRD

SUPERBIRD（スーパーバード）について

SUPERBIRDは、スカパーJSAT株式会社が保有する世界的な通信衛星のシリーズであり、特に宇宙通信株式会社の継承を受けたXバンドを搭載しています。最新の情報によると、2024年9月現在で運用中の衛星は「SUPERBIRD B3」と「SUPERBIRD C2」の2機です。これらの衛星は静止軌道に配置されており、通信エリアは日本、北東アジア、東南アジアを中心に、可動ビームを駆使してオセアニア地域やハワイ、ミクロネシアなども含まれています。

特徴と機能

SUPERBIRDシリーズは、KaバンドとKuバンドの周波数帯で主に稼働し、特に自衛隊や防衛省に向けたデジタル通信サービスを提供します。これにより、艦船や航空機、地上移動体間で迅速な情報交換が可能となります。また、株式会社MCCが所有するXバンド中継器を搭載しており、これが防衛関連通信の重要な役割を担っています。

運用中の衛星とその用途

• - SUPERBIRD B3

この衛星は、SNG（ニュース取材車）や放送局に対して広範な通信サービスを提供しています。地方公共団体間の行政用通信やJ-ALERTシステムにも使用され、社内放送やVSATシステムなど多岐にわたるビジネスニーズに応えています。また、以前には個人向けの衛星ブロードバンドサービスBBSATも提供していました。

• - SUPERBIRD C2

SUPERBIRD C2も同様に、SNGや放送局へのサービスを提供しています。聴覚障害者向けのテレビ放送補完サービスや、衛星ラジオ放送にも対応しています。また、外国語放送のAccessTVやケーブルテレビ局向けの配信サービスなど、様々な放送関連のニーズに応えています。

過去の衛星について

SUPERBIRD D（N-SAT-110）は、後継機であるJCSAT-110Aの打ち上げ後にバックアップとして運用されていました。旧称はJCSAT-110で、CS放送などに用いられたほか、緊急地震速報などにも活用される重要な役割を果たしましたが、2019年1月にデオービットされ運用を終了しました。

また、SUPERBIRD C2は2008年に打ち上げられ、日本が初めて持つ国産商用衛星として重要な位置づけを持っていました。三菱電機が手がけたこの衛星は、通信衛星の開発において非常に大きな意味を持ちます。

まとめ

SUPERBIRDの運用は、日本国内だけでなくアジア地域全体のインフラを支える重要な一翼を担っています。特に、防衛行政や放送業界においては、信頼性の高い通信サービスを提供し続けており、今後もさらなる発展が期待されています。2027年には新たに「SUPERBIRD 9」が運用される予定で、更なる通信能力の向上が見込まれています。

もう一度検索