Short Circuit (KOTOKOの曲)

Short Circuit

「Short Circuit」は、クリエイター集団I'veが2003年11月27日にリリースしたインディーズアルバム『SHORT CIRCUIT』に収録されている楽曲です。このアルバムは、I'veが過去に手掛けたゲーム主題歌の中から、特に明るくポップな楽曲、いわゆる「萌えソング」を中心に集めたコンセプトアルバムとして企画されました。全13曲で構成されるこのアルバムには、発表時点では未公開であったオリジナル曲が2曲含まれており、「Short Circuit」はそのうちの一曲として、アルバムのトラック13に収められています。

楽曲の制作は、作詞とボーカルをKOTOKOが担当し、作曲および編曲を高瀬一矢が手掛けています。KOTOKOが作詞した楽曲の中では比較的珍しく、一部にラップを取り入れた歌詞が含まれている点が特徴の一つです。

この楽曲は、特にKOTOKOのライブにおいて、観客との一体感を高めるアンコール曲として非常に高い人気を誇っています。ライブでの披露時には、楽曲の特定のパートでKOTOKO自身、バックバンドのメンバー、そして会場に集まったファンが一体となって大声で合いの手を唱和するのが恒例となっています。この圧倒的な一体感と盛り上がりは、「Short Circuit」をライブにおける名物曲たらしめている要素の一つです。この熱狂的な光景は、2004年12月に行われたKOTOKOのライブツアー東京公演の模様を収録したDVD『KOTOKO LIVE TOUR 2004 WINTER〜冬の雫が連れて来た君が聖者だ★Happy White X'mas★〜』（2005年4月1日発売）でも確認することができます。この公演でも、「Short Circuit」は再アンコール、すなわちその日のライブの締めくくりとして演奏され、大いに会場を盛り上げました。

国内だけでなく、海外でのライブイベントでもその人気は健在です。2005年7月にアメリカ・アナハイムで開催された「アニメエキスポ2005」にゲストとして招かれたKOTOKOは、現地でライブパフォーマンスを披露しました。その際、海外では比較的珍しいとされるアンコールが起こり、ファンからの要望に応える形で披露されたのが、やはりこの「Short Circuit」でした。海を越えても、観客を巻き込むその力強いエネルギーは変わらず、多くのファンに愛されていることを示しています。

アルバム『SHORT CIRCUIT』のジャケットアートワークは、「革命音戦士」が電波（デジ）革命を引き起こすというコンセプトに基づき、武器を手にした2人の女性兵士が描かれています。この2人は、当時I'veのボーカリストとして活躍していたKOTOKOと詩月カオリがモデルであると言われています。興味深いことに、ライブで「Short Circuit」をパフォーマンスする際、KOTOKOはステージ上に水鉄砲を持って登場することが多いです。これは、ジャケットで描かれた「革命音戦士」が手にする「武器」のイメージをパフォーマティブに表現したものと考えられ、楽曲の世界観とライブパフォーマンスを結びつけるユニークな演出としてファンに親しまれています。

このように、「Short Circuit」はI'veのコンセプトアルバムから生まれ、その特徴的な楽曲構成とライブでの圧倒的な一体感を生み出すパフォーマンスによって、国内外のファンにとって忘れられない一曲となっています。アンコールでの定番曲として、そして観客との絆を深める楽曲として、今なお多くの人々に愛され続けています。

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