Silhouette (松田聖子のアルバム)

『Silhouette 〜シルエット〜』の概要

『Silhouette 〜シルエット〜』は、日本の歌手松田聖子の第3作目のオリジナルアルバムで、1981年5月21日にCBS・ソニーからリリースされました。このアルバムには、彼女の代表曲「チェリーブラッサム」と「夏の扉」が収録されていますが、アルバム名と同名の楽曲は含まれていません。

制作の背景

アルバムの帯コピーには「扉をあけたら、もうひとりの私…聖子。」という言葉が載っており、聖子自身の新しい側面を感じさせる内容になっています。前作まで全ての作詞を手掛けていた三浦徳子に代わり、今作では松本隆と財津和夫が参加し、新たな試みが展開されました。作曲家の小田裕一郎もほとんどの楽曲を担当していましたが、今作では財津が5曲を手がけ、彼の影響が色濃く反映されています。これにより、松田聖子の音楽スタイルの変化が感じられる作品となっています。

本アルバムは、2021年にSACD（ハイブリッド盤）として再リリースされました。この再発では、オリジナルの2トラックミックスダウンマスターに基づくDSDマスタリングが施され、音質の向上が図られました。スーパーバイザーの嶋護はマスタリングの過程について詳しく述べており、低域の調整によって音像の立体感が向上したことを報告しています。

収録曲の概要

アルバムは二つのサイドに分かれて収録されています。

Side A

1. Summer Beach～オレンジの香り～
初めて歌唱された時、松本明子がこの曲でデビューを果たしました。
2. 白い貝のブローチ
松本隆が作詞を手掛けた松田の楽曲の中で初めての試みであり、歌詞の中に「シルエット」という語が織り込まれています。
3. Sailing
そのタイトルが示す通り、穏やかな海の情景を思わせる作品です。
4. ナイーブ～傷つきやすい午後～
繊細な感情を表現する曲です。
5. チェリーブラッサム
シングルA面としてもリリースされ、松田のファンの中で特に愛されているトラックです。

Side B

1. あ・な・たの手紙
聴き手へのメッセージが込められたラブソング。
2. Je t'aime
フランス語のタイトルが印象的で、異国情緒あふれる楽曲です。
3. 夏の扉
暑い季節の香りを感じさせる、爽やかなバラードです。
4. 花びら
恋愛の儚さを描いた美しいメロディーを持つ曲。
5. 愛の神話
深い愛をテーマにした、感動的な仕上がりの曲です。

収録陣と録音情報

本アルバムのプロデューサーは松若正夫、エンジニアは鈴木繁でした。レコーディングは1981年の3月と4月に、CBS SONYの新宿スタジオで行われました。楽器隊には、ドラム、ギター、ベースなど、数多くの実力派ミュージシャンが参加しており、彼らが作り上げた音楽が松田聖子の個性を引き立てています。

まとめ

『Silhouette 〜シルエット〜』は、松田聖子にとっての新たなスタートを意味するアルバムであり、音楽的な冒険とともに彼女のキャリアにおける重要な位置を占めています。多様な楽曲が揃い、彼女の魅力を存分に引き出しているこの作品は、リスナーに強い印象を残しています。

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