夏の扉

夏の扉

松田聖子の「夏の扉」（なつのとびら）は、1981年4月21日にCBS・ソニーからリリースされた彼女の5枚目のシングルです。この楽曲は、アイドル歌謡ポップの代表的存在として多くのファンに親しまれています。シングルは、当初7インチアナログ盤として発売され、その後もさまざまなフォーマットで再リリースされました。

特徴とリリース

「夏の扉」は、初回プレスの7インチアナログ盤において、特別なブルーレーベルが使用されている点が特徴です。これは、同レーベルが出す他の作品と異なり、一部のコレクターから注目を集めています。1989年には8cmCDとして、さらに2004年には紙ジャケット仕様の完全生産限定12cmCDとして再発されました。また、2010年にリリースされた『Seiko Matsuda Single Collection 30th Anniversary Box 〜The voice of a Queen〜』では、デジタルリマスタリングされた音源が高品質Blu-spec CD仕様となって再登場しています。

背景とCM起用

この曲は、資生堂「エクボ」ミルキィフレッシュのCMソングとして初めて広まりました。面白い仕掛けとして、このCMには別の松田聖子の楽曲が使用され、タイトルが「エクボ」「風は秋色」と続くことで商品の名前が完成する形になっていました。さらに、この楽曲はその後、サントリーの「ビタミンウォーター」や伊藤ハムの「朝のフレッシュあらびきポークウインナー」のCMでも使用されました。

制作とパフォーマンス

楽曲は財津和夫が作曲し、歌詞は三浦徳子が担当しています。このシングルは、アイドル歌謡の枠を超えた前作「チェリーブラッサム」とは一線を画し、より王道のアイドル・ポップスを体現した作品として松田聖子自身も特に気に入っていたようです。レコーディングはスムーズに行われ、放送される多くの音楽番組でも取り上げられました。また、振付もテレビでのパフォーマンスに応じて進化し、「猫パンチ」や「ハサミチョキチョキポーズ」など多様な動きが注目を集めました。

コンサートにおいては、「夏の扉」は定番のフィナーレ曲として演奏され、ファンはサビの「フレッシュ、フレッシュ、フレッシュ」を大合唱することが習慣化しています。

演奏とカバー

演奏技術にも注目されており、特にスタジオ・ミュージシャンの今剛による難易度の高いエレクトリック・ギターのソロパートがあります。そのため、生放送では失敗するケースも多く、時にはアレンジを変更されることもありました。「夏の扉」は、松田聖子の楽曲の中で最もカバーされることが多く、最近では中川翔子や水樹奈々、May.Jなど、多くのアーティストによって再び歌い継がれています。

関連作品

「夏の扉」は、多くのコンピレーションアルバムにも収録されており、夏のテーマの曲を集めたアルバムでも特に人気ですね。

このように、「夏の扉」は松田聖子のキャリアにおける重要な楽曲の一つであり、今も多くのリスナーに愛され続けています。彼女の美しい声とキャッチーなメロディは、時代を超えた魅力を持っています。

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