Sinsy

Sinsy（しぃんしぃ、Singing Voice Synthesis System）は、名古屋工業大学で開発された歌声合成技術、および同技術を応用したボーカルシンセサイザーです。メロディーと歌詞のデータを入力することで、歌声を合成することができます。

概要

名古屋工業大学で開発・メンテナンスが続けられている歌声合成ソフトウェアです。オープンソースで公開されており、スタンドアロン版とWebサイトで公開されているオンライン版の2種類があります。

合成技術にはHMM（Hidden Markov Model、[隠れマルコフモデル]]）を採用しており、少ないメモリでも動作するのが特徴です。2016年12月にはディープ[[ニューラルネットワーク]を用いた日本語ライブラリ「f001j_dnn_beta」がオンライン版でのみ公開され、AI歌唱ソフトとしても利用できるようになりました。

メロディーと歌詞の入力データには、MusicXMLというXMLベースの楽譜データを使用します。

現在、3種類の女性日本語音声（謡子・香鈴・波音リツS）、1種類の女性英語音声（香鈴）、1種類の男性英語音声（松尾P）、そして1種類の女性中国語音声（香鈴）に対応しています。

オンライン版

公式サイト上でシステムが公開されており、誰でも無料で利用できます。

サーバーの負荷軽減のため、曲長はHMM版で最大7分、DNN版で5分に制限されています。

オープンソース版

SourceForgeにてLinux版のソースコードが公開されています。利用にはビルドが必要です。修正BSDライセンスで公開されています。

ライセンスに従うことで、ライブラリとして他のソフトウェアに組み込むことも可能です。

オンライン版とは異なり、DNNによる歌声合成には対応していません。

関連項目

名古屋工業大学
Open JTalk - Sinsyと同じ名古屋工業大学の開発者らによって開発・運営されている日本語音声合成ソフトです。
隠れマルコフモデル
ニューラルネットワーク
音声合成
ボーカルシンセサイザー
CeVIO Creative Studio - スタンドアロンな歌声合成機能を実装した商用姉妹ソフトです。開発はSinsyの開発者らが立ち上げた大学ベンチャーであるテクノスピーチ社が行っています。
NEUTRINO - フレームワークの一つとして使用されているほか、音声データベースの一つに謡子が使用されています。
VOCALOID - ヤマハが開発したボーカルシンセサイザーです。
AquesTone - アクエストが開発したボーカルシンセサイザーです。
UTAU - シェアウェアのボーカルシンセサイザーです。

脚注

外部リンク

Sinsy - HMM-based Singing Voice Synthesis System - 公式サイト
Sinsy - SourceForge版ページ
Pysinsy - PythonからSinsyを使用するラッパーライブラリ

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