Skeptic's Dictionary

The Skeptic's Dictionary（懐疑論者の事典）

「The Skeptic's Dictionary」（ジ・スケプティクス・ディクショナリー）は、ロバート・キャロルによって執筆された、広範なエッセイを収録するウェブサイトです。その内容は、迷信、オカルト、疑似科学といったテーマを扱っており、懐疑的な視点からこれらの分野を考察しています。

概要

著者のロバート・キャロルは、サクラメント・シティー・カレッジで哲学の講師を務めていました。彼は1994年に、約50の記事を元にこのウェブサイトを立ち上げました。その後、記事は徐々に拡充・改訂され、2003年には John Wiley & Sons社から書籍版が出版されました。記事の追加はその後も継続され、2007年には500本以上の記事が掲載され、月間アクセス数は100万人を超える規模に成長しました。

2003年には、ウェブサイトの内容を書籍化した『The Skeptic's Dictionary: A Collection of Strange Beliefs, Amusing Deceptions, and Dangerous Delusions』が出版されました。さらに2008年には、日本語翻訳版『懐疑論者の事典』が楽工社から刊行され、日本の読者にも広く知られるようになりました。

「Dictionary（事典）」と名付けられていますが、一般的な辞書や事典とは異なり、多数の研究者や学者が執筆・査読を行う形式ではありません。あくまでロバート・キャロル個人が自由にエッセイを執筆するというスタイルをとっています。この点が、学術的な厳密さよりも、著者の視点や意見が色濃く反映されている理由となっています。

コンテンツ

主なコンテンツは、以下の領域に関連するものです。

迷信: 星占い、血液型性格判断など、科学的根拠がないとされる信念体系
オカルト: 超能力、心霊現象、占いなど、科学では説明できないとされる現象
疑似科学: 科学的な装いをまとっているものの、科学的な方法論や証拠に基づかない主張

これらのテーマに対し、懐疑的な視点から批判的な考察を加えています。

参考文献

Carrol, Robert Todd (2003-08-15), The Skeptic's Dictionary: A Collection of Strange Beliefs, Amusing Deceptions, and Dangerous Delusions (Paperback ed.), Hoboken, NJ: John Wiley & Sons, ISBN 978-0-471-27242-7
ロバート・T・キャロル『懐疑論者の事典』 上、小久保温・高橋信夫・長沢裕・福岡洋一訳、楽工社、2008年10月。ISBN 978-4-903063-12-6。
ロバート・T・キャロル『懐疑論者の事典』 下、小久保温・高橋信夫・長沢裕・福岡洋一訳、楽工社、2008年10月。ISBN 978-4-903063-13-3。

外部リンク

The Skeptic's Dictionary
The Skeptic's Dictionary 日本語版

もう一度検索