Soribada

Soribadaの歴史と進化

Soribada（ソリバダ）は、韓国初のPeer to Peer（P2P）ファイル共有ソフトウェアであり、ヤン兄弟であるヤン・ジュンファンとヤン・イルファンによって開発されました。2000年にサービスが開始され、その特徴から「韓国のNapster」と呼ばれることもあります。Soribadaという名称は、「音の海」や「音の受信」といった意味を持っており、音楽コンテンツの共有を目的としたこのプラットフォームの性格を体現しています。

しかし、Soribadaの運営は平坦な道ではありませんでした。2002年7月には、著作権法違反の訴訟により中央サーバーが一時閉鎖されてしまいます。裁判所命令を受けたこの閉鎖は、多くのファンを失望させましたが、その翌月にはファイルの内容に責任を持たないという約定のもとでサービスが再開されました。この再開の背景には、利用者の強いニーズと音楽ファイルのサーチエンジンとしての因果がありました。

2003年11月には、Soribadaは商業法人として株式会社Soribadaに改名され、2004年にはP2P検索ポータルサイトとしての機能が強化されました。同年12月からは、有料のMP3配信サービスが始まり、ユーザーに新たな楽しみ方を提供しました。Soribadaは、韓国国内で非常に多くの利用者を持ち、特に音楽のP2P共有サービスにおいてはトップの地位を確立しました。

Soribadaの法的問題とその影響

Soribada 2.0は、中央サーバーを持たない完全なP2Pシステムに進化しました。この点により、開発者を起訴することが難しくなり、逆に利用者に対する訴訟が増加しました。この状況に対し、開発者のヤン・ジュンファンは「ユーザーは様々な手段で音楽ファイルを共有するだろう」との見解を示しましたが、状況は依然として厳しいものでした。

特に、2005年には再び訴訟が持ち上がり、サービスが停止に追いやられることとなります。ソウル高等裁判所は、Soribadaがユーザーに著作権侵害を促していると判断し、完全な閉鎖を命じました。これにより、Soribadaは一時的にその存在が脅かされることとなりました。

Legally Compliant Servicesの形成

しかし、Soribada Inc.は2006年前半にレコード会社や権利者たちと和解し、新たに商業音楽ダウンロードサービスへと転換しました。Soribada5.0とその後のSoribada6.0は、非合法なP2Pサービスから合法的な形態へと進化した数少ない事例のひとつです。月額7,000ウォンを支払うことで、DRM（デジタル著作権管理）なしで音楽ファイルをダウンロードすることが可能となり、ユーザーは多くの選択肢を持つようになりました。

Soribadaは、韓国でリリースされた音楽の約90%をカバーすると主張しており、すでに70万人以上の月額利用者を抱えるまでに成長を遂げました。これにより、Soribadaは韓国において2番目に大きい音楽サービスプロバイダーとしての地位を確保しました。

まとめ

Soribadaの歴史は、著作権と音楽のデジタル配信という二つの重要な課題に挑戦し続けた物語です。再三にわたる困難にもかかわらず、法的枠組みを構築し、事業としての成長を遂げたこのソフトは、多くの韓国の音楽ファンにとって欠かせない存在となりました。今後の展望も注目されるSoribadaですが、音楽業界としての共存共栄の道を歩むことが期待されます。

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