Sound Schedule ALL TIME BEST

『Sound Schedule ALL TIME BEST』

『Sound Schedule ALL TIME BEST』（サウンドスケジュール オールタイムベスト）は、3人組バンドSound Scheduleが2019年3月27日にDANGUY RECORDSからリリースした、キャリア2作目となるベストアルバムです。本作は、バンドにとって初となるオールタイムベストであり、2006年発売の前作『THE COMPLETE SS』以来、実に12年6か月ぶりのベスト盤となりました。

このアルバムは、Sound Scheduleが結成20周年を迎える記念すべき月に合わせて制作されました。「天才弾き語リスト・大石昌良とアニメソングシンガー・オーイシマサヨシの原点」というコピーが冠されており、多方面で活躍するボーカル・大石昌良のルーツとして、改めてSound Scheduleの音楽に光を当てる意図が込められています。

CDジャケットのデザインもユニークです。メンバー3人のライブ写真を中心に、「犬」「UFO」「仏」「ピニャコラーダ」「自転車」といった、収録曲のタイトルや歌詞から連想される様々なモチーフのイラストがコラージュされ、彼らの楽曲の世界観を視覚的に表現しています。

本作の大きな特徴として、Sound Scheduleの公式リリース作品の中で、唯一新曲が収録されていない点が挙げられます。これは、過去20年の軌跡を純粋に網羅し、再構築するというコンセプトに基づいていると言えるでしょう。

収録曲

アルバムは2枚組で構成され、全34曲が収録されています。全ての楽曲の編曲はSound Schedule自身が手掛けています。

Disc1には、初期から中期にかけての楽曲を中心に、バンドの代表曲やファンからの支持を集めるナンバーが多数収められています。記念すべき1stシングル曲で、日本テレビ系『アッコとマチャミの新型テレビ』のエンディングテーマとなった「吠える犬と君」をはじめ、TBS系『おかしや?さんま!』エンディングテーマの「さらばピニャコラーダ」、テレビ東京系『たけしの誰でもピカソ』エンディングテーマ他の「スペシャルナンバー」、TBS系『COUNT DOWN TV|COUNT_DOWN_TV』エンディングテーマの「幼なじみ」といったタイアップ楽曲が並びます。また、「ピーターパン・シンドローム」や「ことばさがし」は2011MIXバージョンが収録されるなど、ベスト盤ならではの選曲も含まれています。他に「言葉以上に」「ミラクル」「運命の人へ」「ちょっとだけ」「ペンネの女」「真夜中のID」「IQ兄弟」「エイリアン」「愛のかたち」「甘い夜」「竜巻」「今ココにあるもの」といった楽曲が収録されており、バンドの初期衝動から円熟期へ向かう過程が垣間見えます。

Disc2には、中堅期から後期の楽曲を中心にセレクトされています。ジュビロ磐田イメージソングや第84回全国高等学校ラグビーフットボール大会テーマソングとして知られる「コンパス」、テレビ神奈川『saku saku』エンディングテーマの「ことばさがし」、そして代表曲の一つである「君という花」、さらに「アンサー」「タイムマシーン」といったシングル曲が収録されています。その他にも、「フリーハンド」「ハイライト」「わけあり」「窓の向こう」「世直しブッダ」「エピローグ」「シチューが飲みたくなる唄」「グッドタイムコミュニケーション」「燃やせ煩悩」「人の子ふたり」「コモリウタ」、そして1stベストアルバムに収録されていた「同じ空の下で」など、バラエティ豊かな選曲となっています。これらの楽曲を通して、バンドサウンドの進化や、より深化した歌詞の世界を感じ取ることができます。

『Sound Schedule ALL TIME BEST』は、Sound Scheduleの約20年にわたる活動の軌跡を、新旧織り交ぜた代表曲34曲で凝縮した、まさに「オールタイム」の名にふさわしい集大成と言える作品です。彼らの音楽に初めて触れるリスナーから、長年のファンまで、全ての音楽愛好家におすすめできる一枚となっています。

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